日本軍人の慰安所体験記

日本の朝日新聞で、大々的に、日本の蛮行として慰安婦問題が紹介される前の「おおらか」な時代、日本の元慰安婦や、兵士の談話で 慰安婦について、兵士との恋愛や、死の恐怖への癒しなど 人間味溢れる話が沢山あった。
今では もう 政治的に影響されていない新たな体験談を 読むことも、聞くことも出来なくなってしまったのは残念である。
今回紹介するこの本は、そんな「おおらか」だった時代に発表された体験談である。
私はこの本の正続刊ともに大好きで、初版出版当時から持っていた。
残念ながら、途中で続刊を なくしてしまい、文庫版で発売になったときに買い直したものである。
この本の作家は、漫画家の高橋猛で、面白い文章と共に当時の状況を挿絵で生き生きと描いている。
以下は、この本の慰安婦に 行った 時の 部分である。
少し長いですが、読んでください。

女性の方々に対しては 誠に 申し訳ないが、戦地（昭和十八年頃）の 慰安所とは 男性の 処理場であった。これも、軍の 作戦の 一つであった だから、現地の 女性は、我が軍の 作戦に 協力してくれたのだ。お互いに 仕事だから、少しも 私情を 交えることは  許されなかった。
「戦場で 人間を 殺害しても  罪の 意識がないのと 同様、仕事で 女と 接触しても、何の 罪の 意識が あるわけではない、それに、人間を 殺害するのではない」などと、理屈をつけて 行ったのではないが…。
世の 奥さん達が、何十年も 前の話を 持ち出し、「貴方も 行ったのでしょう」などと 仮に 言ったとしても、それは、仕事で、肉体関係ではないのだから、「肉体関係はない！」と キッパリ 言い切るのがいい。
「しかし、女を抱いたのではないですか」と言ったとしたら、そこで又、はっきりと、「女と直接接触したことは一度もない。必ずゴムの厚い壁で隔ててあった。しかも、クリームで必ず清めていた。だから、全く清潔なままで 持って帰って来てあげたのが 分らないか！」と 胸を張って おっしゃるといい。冗談ではなく、私達は それに近い感情を 持っていた。
某年、某月、前著に登場した武昌丸が 健在だった頃の サイゴンでの話。
軍艦が 入港すれば  いつもの如く、先ず 行先は 定っている。確か、一回目か 二回目の 入港時だった、まだ サイゴンの町に 不馴れな頃だった。とは言っても 指定の 慰安所が どこにあるかは わかっており、気の合う 兵隊と 連れだって 行ったのだが、サイゴン港は、大型艦が 度々入港している訳では なかったのか、その日は、我が艦の乗組員だけだった ような 気がする。三階建 位の ビルで、一見、高級レストランと いった 感じの 入口ドアのガラスには レースが 掛けてあったのを 覚えている。
ドアを開けると、受付の東洋人（あとで日本人とわかった）がいて、注文を 聞いていた。これも 後で 聞かされた 話だが、そこには 慰安婦が 三十名から 四十名いて、内 日本人十名他 韓国人十名、他は 現地の方々だったらしい。私は、その時、何も知らないでいたので、「一番上等のをくれ」と 言ったのである。経営者（日本人だった）は、「さて、一番上等といわれても…あれでいいかな？」と、何か奥歯に 物が 挟まったような、曖昧な返事をしていたが、私は 自分で言い出した以上、引込みが つかなかったのだった。一番の いい女は、フランス系の現地人の女性だった。

こんな慰安婦ばかりでは

ないだろうが、面白いｗｗ