弁護士ら、「問題のある裁判官」のリストを提出
ソウル地方弁護士会、初の裁判官評価を実施
「無駄な質問はせず、要点だけを取捨選択してとにかく10分以内に終わらせて下さい。制限時間を過ぎたら無条件で質問を禁止します」。A弁護士は法廷で反対尋問を始めるやいなや、裁判長から尋問を早く終わらせるよう求められた。この裁判長は「30項目の質問のうち、10項目だけ選ぶように」と命じた上で、陪席判事に対し秒単位で時間を測るようと指示したという。これはソウル地方弁護士会(河昌佑〈ハ・チャンウ〉会長)が29日に公開した、「裁判官に対する評価の結果報告」に記された内容の一部だ。
同弁護士会は先月24日から今月28日まで、所属する弁護士約6300人のうち491人(7.7%)を対象に、裁判官に対する評価に関するアンケート調査を実施し、その結果を基に「優秀な裁判官ベスト10」と「問題ある裁判官ワースト10」を選んで、29日に大法院(日本の最高裁判所に相当)に提出、裁判官人事に反映させるよう求めた。
また、不公正な裁判を行った23の事例も合わせて報告した。ソウル地方弁護士会が公開した事例としては、「ぞんざいな口調または高圧的な口調」「和解の強要」「自白の強要」「法廷内での身柄拘束の濫発」などが多かった。ある弁護士は、裁判長が和解を勧めるのを拒否したところ、「(司法)研修院の何期生だ。そういうやり方を誰から教わった」と言われたという。また、別の弁護士は裁判の最中に「よく分かってもいないテーマを書き連ねてゴリ押しすれば済むとでもいうのか。そういうやり方をするなら裁判なんかやめてしまえ」と言われたという。
このほか、被告人に対して高圧的な態度で非難し、「刑期を引き上げるぞ」という発言を繰り返す裁判官や、証人が証言を覆したところ、「被告人に指示された」と決めつけ、被告人を法廷内で拘束した上で、判決では執行猶予を付ける裁判官もいたという。ある裁判長は相手の弁護士が「必要ない」とたびたび主張しているにもかかわらず、証人を申請するよう強要し、これを判決の根拠にした、と弁護士会は説明した。
これに対し大法院は、「訴訟の当事者らによる一方的な主張にすぎない」として、来月行われる裁判官の定期人事に反映させる必要はない、という意向を示している。大法院の関係者は「評価した者の標本が少ない上、相手側の弁護士の反対意見を聞いていないといった点を考慮すれば、公正な評価だとは考えにくい」と語った。
チョン・ハングク記者
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