韓国のお子さん達にお年玉【新春記念企画・特別読み切り小説】 | 3889|共感3
49275| JAPANwatcher1 | 2006.01.01 01:30:34
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10年後の日本


 寿司夫は、いつものように朝7時に目を覚ました。
 洗面後、軽くトーストで腹ごしらえをしながら新聞のスポーツ欄に目を通す。大のファンであるタイガースの試合結果をチェックする為だ。「ああ・・まぁ善戦した部類かな・・・」靖国神社跡地に建設されたサムスンスタジアムで昨夜行われたサムスンジャイアンツと阪神タイガースの試合は、18対1でジャイアンツが勝っていた。

 7時30分。寿司夫は愛車であるホンダの小型車に乗り込むと、イグニッションキーを廻した。鈍い音と共にセルモーターが廻るが、なかなかエンジンが掛からない。「ちっ、やはり国産はこうだから・・・早く憧れのヒュンダイに乗り換えたいな・・・来年あたりそろそろ・・・」何とか車を発進させた寿司夫は、しかし車のラジオから流れて来たニュースで現実に引き戻された。日本の消費者物価指数が前年同月比350%を突破したということだ。「とても無理だな・・この経済状況で、しかも給料も上がらないし、俺一人で何とか暮らすだけで精一杯だもんな・・まあ今時、車が有るだけでも恵まれてることだしな・・・」

 通勤途中の道すがら、寿司夫は市役所あてに一通の文書を投函した。通名の申請書である。寿司夫は誰が見ても日本式である、自分の姓をなんとか変えたいと思っていた。「せめて●田とか井●とかの名前なら、在日っぽくて格好良いのだけど・・・俺の名前じゃあ生粋の日本人であるのがバレバレだからな・・・この申請が通れば一文字の韓国名を名乗れるし・・・女の娘にもモテるしな・・」
 しかし、韓国風の通名は大韓民国本国政府の許可が必要な狭き門である。昨年の当制度設立以来、韓国への移住は無理でも、せめて名前だけでも・・という日本人が殺到している為、許可が貰える確率は宝くじ並となっている事は寿司夫も承知のうえである。
 ポストにはそんな日本人達の気持ちを見透かすように、「韓国本土への密入国は重罪です」と書かれた防犯キャンペーンポスターが貼られていた。


 オフィスに入った寿司夫は、いきなり課長に呼びつけられた。
「●●君、この件はどうなっているニカ?!」すごい剣幕である。たどたどしい韓国語で説明をする寿司夫を見て、しかし課長の怒りは逆に増大しているようだ。もはやアレをやるしか無い。「お許し下さい!」寿司夫は素早い動作で土下座するやいなや床に思い切り自らの額を打ちつけ続けた。三跪九叩である。
「どうか・・・どうかこの劣等な倭人をお許しください!」
「チッ・・・この馬鹿チョッパリが・・・今度からは注意するニダよ」
 どうやら寛大にも課長は許してくれたようだ。相手が日本人ならともかく、こんなことは屈辱でも何でも無い。ニ年前の韓日首脳会議で、日本最後の首相となった安倍首相もしていた事じゃないか。そう思い、寿司夫は自分を慰めた。

 そうこうするうちに、なんとか昼になった。寿司夫は食事のため社員食堂に向かった。
 おいしそうにクッパを掻き込む韓国本社付のまだ若いエリート韓国人社員を横目に、寿司夫は一番安いメニューの倭人定食を黙々と食べた。おかずは目刺しと沢庵だけである。クッパは一杯四万六千円。それに通常の消費税が15%、そして日本人には別途対アジア日帝賠償特別税10%が加わるのだ。平の日本人サラリーマンが食べられる代物では無い。
 食堂のテレビでは、相変わらず人気の「笑っていいとも」を放送している。しかしその司会は韓国人のコメディアンだし、韓国語放送だ。彼は、ゲストの名前を間違えてしまったアシスタントのタモリを冗談めかして叱った。「そんな事では韓国のテレビ局に紹介してあげませんよ」おどおどしながら謝るタモリを見て、寿司夫も笑った。


 午後の業務を終え、帰宅途中の渋滞の中で、寿司夫はぼんやりと考えた。どうしてこんな事になっちまったんだろう。それは、韓国人のほうが仕事も出来て頭が良く、体力的にも優れ嘘も吐かないうえに冷静沈着・人格優秀かつ容姿端麗でセンスも良い事は判っている。しかし、しかしそれにしても・・・・

 バブル経済崩壊の痛手から立ち直り、一時は多少景気を持ち直したように思えた日本は、安価で優秀な韓国製品に日本製自動車及びハイテクが駆逐された事により、またもや延々と続く経済危機に陥ったのだ。
 有効需要創出の為の国債発行は際限無く続けられ、そしてお決まりのハイパーインフレと通貨不安。そこに、折悪しく起こった大地震や隕石落下、原子炉のメルトダウン事故、巨大怪獣の襲撃等の天災が追い討ちをかけた。その結果、経済崩壊によりIMF被支援国にまで落ちぶれた日本を助けてくれたのは、偉大で優秀な隣国・韓国だった。
 韓国と入れ替わる形で主要国首脳会議、いわゆるG8に出席する権利も失い国際社会から退場した日本は、韓国を宗主国として仰ぎ、安価な労働力を提供する「工場列島」の役目を果たし生きていくしかなかったのだ。

 寿司夫がようやく家に着いて安物の合成酒を呑んでいると、近所に住む昔の友人から電話が入った。「おい、寿司夫・・・この前話したクラブな・・・実は今から集会があるんだよ・・お前を見込んで誘ってるんだ。それに今日は凄いものが手に入ったんだよ、是非来いよ」
 この誘いはもう三回目である。一応は親しい友人の誘いとはいえ、何か怪しいものを感じて今まで参加を躊躇していたのだ。商売なら断るよと一旦は言ったものの、しかしこの話にずっと興味を持っていた寿司夫は酔いも手伝い、顔を出すと返事をした。

 

 会場の友人宅には、もう数名の会員が集まっていた。寿司夫と同年代と思われる青年ばかりである。部屋の窓は厳重に黒い布で塞がれている。秘密クラブとは何なのだろうか?寿司夫がつい先程まで抱いていた警戒心は、すでに好奇心に取って代わられていた。
「私の友人を紹介しよう。●●君だ、怪しい人物で無い事は私が保証する」紹介を受けた寿司夫に、しかし会員達は特段の関心を抱く風でもなかった。
「さてみんな・・・喜んでくれたまえ、今日は伝説となった幻の資料の入手に成功した」
「まさか・・・アレか?この前は期待させておいて『asconeが仲間由紀恵に捧げた詩』だったしな・・・」
「櫻井よし子様の本なら嬉しいのだが・・・」
「いや、それ以上の品だよ」
 友人が机の上に恭しく置いた、分厚いその本の題名を見て寿司夫は動揺した。
「嫌・・韓流?」
 これは確か、持っているだけで犯罪になるという・・・するとこの会は、噂には聞いた事のある過激派嫌韓ゲリラの・・・?

「手入れだ!!」
 気配を感じ窓から外を覗いた男の突然の叫び声で、寿司夫は我に返った。
「逃げろ、同志!」慌しく灯りが消された真っ暗な室内に、反民族嫌韓厨特捜弾劾部隊の放ったガス弾が、窓ガラスをけたたましく破り打ち込まれる。立ち込める催眠ガス、そして薄れゆく意識の中で寿司夫は再び考えた。「どうして・・どうしてこんな事に・・・」

 


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watcher1|01-01 02:25
韓国の良い子のみんながホルホルできるように作ったものですから、何度も読み返して一時の夢にひたってくれると嬉しいです。
watcher1|01-01 02:40
しかし、折角お正月用に作っておいたのに、まさか韓国の自家製妄想ホルホル小説とかぶってしまうとは・・・これも斜め上。
lighttuna|01-01 09:48
watcher1 >あけおめー! 激ワロタ。完成度高し!ちなみに文中一番刺さった箇所 → 「チッ・・・この馬鹿チョッパリが・・・今度からは注意するニダよ」  こんなショート・ショート集集めて本出すニダ。ウリは買うニダ!(0^ω^)ノ
babmat11|01-01 12:25
おもしろい.^^
zai666|01-01 14:07
ステキなお年玉ですね・・・昼間から良い夢が見れて幸せでしょう。
ecoh5|01-01 21:37
倭人定食に笑ったwwww
carlos2006|01-04 01:20
これは、本当にいろいろな意味で韓国人の感想が知りたいな。
watcher1|01-04 06:49
是非「韓国人の感想求む」としてコピペ・再UPして下さい。俺も知りたいw
他国誹謗を除いて,日本や心配してください. [7]
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【2006年度初笑い】 [23]