東京都世田谷区の一家四人が平成十二年十二月三十日に殺害された事件で、十八日発売の月刊誌「新潮45」(新潮社)が、ソウル在住の韓国人男性(三十三)の指紋と事件現場に残された実行犯の指紋が合致したとの記事を掲載する。犯人の指紋という決定的証拠がありながら事件の捜査は難航。二年以上が経過し、事件の風化が指摘される中、報道をもとに捜査が急展開する可能性もある。
男性は、同誌が事件に関与しているとみて追い続けてきた人物。韓国内で入手されたこの男性の指紋と、世田谷の指紋とを警察の鑑識OBに照合してもらった結果、「同一の可能性が高いと言って差し支えない」と判断されたという。男性は、事件の十日前に来日し、事件翌日に台湾に出国している。同誌によると、実行犯が現場に残したヒップバッグから検出された特殊な化学物質が使用されていた工場で働いていた経験があるなど、実行犯と数々の共通点がある。
十三年十一月に韓国国内で同誌のインタビューを受けた後、男性は姿を消したという。十四年秋に台北市内で地元経済人や宗教関係者、政治家と会っていたとの目撃情報があるが、行方は分かっていない。
世田谷区一家殺害 犯人特定か
by never-moover
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