2009年 01月 18日
Philip Gourevitch
『ジェノサイドの丘:ルワンダ虐殺の隠された真実』 (柳下毅一郎訳)
「1994年のルワンダを、外の世界は崩壊国家が引き起こす混乱と無政府状態の典型だとみなしていた。事実は、ジェノサイドは秩序と独裁、数十年におよぶ現代的な政治の理論化と教化、そして歴史的にも稀なほど厳密な管理社会の産物だったのだ。そして奇妙に聞こえるが、ジェノサイドのイデオロギーーーーあるいはルワンダ人が言う「論理」---は苦痛を与えるためではなく、それを緩和するものとして喧伝された。絶対的根絶が必要な絶対的脅威の影によって人民と指導者は錬金術的ユートピアに融けあい、個人ーーー全体主義にとってはつねに癪の種だーーーは存在しなくなる。」
「ツチ族を殺すのはルワンダ独立以来の政治的伝統だった。人民を団結させてくれるものだったのである。」
「1994年のルワンダを、外の世界は崩壊国家が引き起こす混乱と無政府状態の典型だとみなしていた。事実は、ジェノサイドは秩序と独裁、数十年におよぶ現代的な政治の理論化と教化、そして歴史的にも稀なほど厳密な管理社会の産物だったのだ。そして奇妙に聞こえるが、ジェノサイドのイデオロギーーーーあるいはルワンダ人が言う「論理」---は苦痛を与えるためではなく、それを緩和するものとして喧伝された。絶対的根絶が必要な絶対的脅威の影によって人民と指導者は錬金術的ユートピアに融けあい、個人ーーー全体主義にとってはつねに癪の種だーーーは存在しなくなる。」
「ツチ族を殺すのはルワンダ独立以来の政治的伝統だった。人民を団結させてくれるものだったのである。」
by lykkelig | 2009-01-18 00:06 | 本、文書