さいたま市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が昨年10月、携帯電話の自己紹介サイト(プロフ)で3カ月前に中傷の書き込みをした同級生の実名を挙げ「復讐(ふくしゅう)はきっちりしますからね」などと書いた遺書を残し、自宅で首をつって自殺していたことが19日、分かった。
同市教育委員会は「学校が書き込みをした同級生2人に謝罪させ、生徒は2学期は欠席せずに登校していた。いじめと自殺は直接結び付きにくい」と説明。女子生徒の母親は「いじめは続いていたのではないか。学校は真実を明らかにしてほしい」と訴えている。
母親によると、女子生徒は自殺直前にも「あのクラス、もう嫌だ」と話していたという。
遺書は、切り取ったノート1枚に「私は○○中学校が大大(中略)大嫌いでした」「プロフにあんなことを書いた○○(同級生の名前)さんたち、復讐はきっちりしますからね」などと書かれていた。日付はなく、書かれた時期は不明。
母親や市教委によると、同級生のプロフに7月上旬、「キモイ」「一緒のプールに入りたくないよね」などの書き込みがあり、これを見た女子生徒は携帯を母親に見せて、泣きながら「怖い。明日から学校に行きたくない」と言い、6日間欠席した。
母親の連絡で学校側が調査し、書き込みを認めた同級生の女子二人が教師とともに7月中旬、自宅を訪れ謝罪。女子生徒は10月9日夜、成績について父親にしかられ、10日朝に自殺しているのが見つかったという。
遺書は11月、両親が遺品を整理中に発見。両親は学校に対し、娘の自殺を公表した上で無記名のアンケートなどを行い、いじめの有無を調査するよう要請。近くの警察署にも相談に訪れた。
市教委によると、同校は自殺の事実を伏せたまま、クラス全員を対象に個別に聞き取り調査。書き込み以降のいじめは確認できず、自殺は19日朝の全校集会で初めて生徒に伝えたという。