2009年1月30日 21時4分更新
日本農業賞の大賞に、岡山県新見市でピオーネの栽培に取り組んでいる「JA阿新ぶどう部会」が選ばれました。
日本農業賞は、農業の経営や技術の改善に意欲的に取り組む農家や団体を表彰して農業への理解を深めてもらおうと、JA全国中央会やNHKが毎年、行っているものです。
このうち、「集団組織の部」で、大粒で甘みの強いぶどうピオーネを栽培している新見市の「JA阿新ぶどう部会」が大賞に選ばれました。
この部会は、昭和63年に新見市で葉たばこに代わる新たな農作物としてピオーネを栽培しようと設立されました。
現在は、年間、およそ1080トンのピオーネを、県内のほか東京や大阪に出荷し、県内有数の産地となっています。
部会では葉たばこ栽培の経験を生かし、広葉樹の落ち葉とすすきを使った独特の土作りを行うなど栽培技術を確立して、高い品質のぶどうを生産しているほか、農家が高齢化する中、後継者の育成や確保に積極的に取り組んでいる点が評価されました。
JA阿新ぶどう部会部会長の田中邦男さんは「たばこからピオーネに切り替えた先人の苦労あっての受賞で大変、光栄です。互いに助け合って技術を高め、よいぶどうを生産しようという農家の高い意識が評価につながったと思います。これからもおいしいぶどうを作って1人でも多くの人に味わってもらいたい。」と話していました。