兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)は8日、国の特別天然記念物コウノトリの野生復帰事業で野外で生まれて昨年7月に巣立った幼鳥が、飛来先の島根県斐川町の県道で死んでいるのが見つかったと発表した。野外生まれのコウノトリは、07年7月に国内では46年ぶりに巣立った1羽を含めこれまでに計9羽が巣立ったが、死んだのは初めて。
同公園によると、8日午後3時45分ごろ、野生生物の保護を手がける民間組織「ホシザキグリーン財団」(島根県出雲市)の職員が、県道の中央付近で出血して死んでいる幼鳥を見つけた。交通事故に遭った可能性があるという。この幼鳥は豊岡市の人工巣塔で昨年7月6日に巣立った後、愛媛、長崎県などに飛来。昨年12月4日には松江市内で目撃されていた。