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【社会】

08年交通死「歩行中」最多に 34年ぶり「乗車中」上回る

2009年1月29日 夕刊

 昨年全国で発生した交通事故による死者5155人のうち3人に1人が歩行中に死亡し、事故時の状態別で34年ぶりに自動車乗車中を上回り最多となったことが29日、警察庁のまとめで分かった。

 1975年以降、自動車乗車中の死者が最多だったが93年ごろからシートベルト着用率やエアバッグ普及率のアップなどで乗車中の死者が大幅に減少。昨年は前年比303人減の1710人だった。

 一方、歩行中の死者は、65歳以上の高齢者を中心に1721人(前年比222人減)となり、死者全体の33・4%を占めた。道路を横断中の人が車両にはねられ死亡する事故は昨年1242件発生。死亡事故の類型別で全体の約4分の1を占めている。警察庁の担当者は「衝突安全装置の普及や飲酒運転の厳罰化などに伴いドライバーの安全意識が向上して乗車中の死者が減少。相対的に『生身の歩行者』の死者の比率が増えた」と話している。

 昨年の交通事故発生件数は前年比約6万6000件(8%)減の約76万6000件。負傷者は前年比約8万9000人(9%)減の約94万6000人で、負傷者が100万人を下回ったのは98年以来。

 

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