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海外在住240万人に投票権拡大(下)

保守色強く与党有利か

◆与野党どちらに有利か

 与野党の選挙情勢にどのように影響するかは予想が難しい。前例がないためだ。しかし、結論から言うと、与野党関係者や専門家の間では「与党に有利」との意見が多数派だ。

 今回の選挙法改正審議で、投票権の認定範囲をめぐり、ハンナラ党は「可能な限り多く」と、民主党は「可能な限り少なく」とそれぞれ主張した。与野党がそれぞれ自らに有利な方向で主張した格好だ。結果はハンナラ党の思惑通りとなった。つまり、選挙でハンナラ党がほほ笑む結果が出たという推論が可能だ。

 専門家は主に在留韓国人数が119万人と最多で、在住者による活動も盛んな米国について見解を明らかにした。明知大の金亨俊(キム・ヒョンジュン)教授(政治学)は「所得水準で見れば中産層以上であり、反米には同調しにくい有権者なので、与党側にやや有利といえる」と指摘した。西江大の李賢雨(イ・ヒョンウ)教授(政治外交学)も「厳密に言えば、本国の政治に関心を持つ人は保守傾向を持つ人が多いため、全般的に与党に有利ではないかと思う」と述べた。

 民主党幹部も「憲法裁判所が法律を改正しろというので、海外同胞への投票権付与に合意したが、われわれには不利だと思う。中心地域の米国では事業を行っている人が多く、親米傾向が強いため、当然与党に近いのではないか」と分析した。ハンナラ党幹部は「民主平和統一諮問会議の海外委員は在留韓国人社会への影響力が大きいが、彼らの大半は与党支持の傾向がある」と話した。

 一方、延世大のモ・ジョンリン教授は「韓国を離れた在外永住権保有者は財閥や政治家など韓国の既得権層に全般的に批判意識を持っており、野党が有利だと思う」との見方を示した。過去に米国で黒人、女性、19歳といった新たな有権者層が生まれた際、それまでの選挙の構図に特に影響を与えなかった例もあるため、韓国でも推移を見守っていくべきだとする意見もあった。

 与野党は早速対策に着手した。ハンナラ党は近く米州組織を立ち上げることを決めた。党海外同胞分科委米州本部などの形態を検討している。民主党は「海外僑民庁」の新設を主張することで、海外有権者の関心を集めようとしている。

シン・ヒョソプ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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