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【社会】

評価1万円、6千万で転売 鳥取、かんぽの宿

2009年1月30日 21時56分

 2007年3月に旧日本郵政公社が売却した鳥取県岩美町の宿泊・保養施設「かんぽの宿」について、購入した不動産業者が評価額を1万円としていたにもかかわらず、同町の社会福祉法人に6000万円で転売していたことが30日、分かった。

 かんぽの宿をめぐっては、全国の70施設をオリックス不動産に一括売却する計画を、鳩山邦夫総務相が経緯が不透明だとして問題視している。

 問題の施設は今回の売却計画に含まれていないが、転売を受けた福祉法人「フォイボス」は「1万円というのは常識外でびっくりしている。もっと安く購入できていれば、利用者に還元できたのに」と話している。

 日本郵政によると、転売されたのは「鳥取岩井簡易保険保養センター」。旧公社が07年3月、全国の社宅や郵便局など177件とともに売却し、不動産会社7社が総額115億円で一括購入した。

 同センターを購入したのは7社のうちの1社で、東京都の不動産会社。同社はセンターが06年度決算で約4200万円の赤字を計上したため、評価額を1万円と算定。その上で07年9月、土地と建物を合わせ計6000万円でフォイボスに売却した。現在は老人ホームになっている。

(共同)
 

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