李鐘淑(イ･ジョンスク)さんの体験

彼女の体験談を読み、非常に同情しました。

「証言 従軍慰安婦･女子勤労挺身隊」という本に載っていました。

李鐘淑(イ･ジョンスク)さん

1931年10月19日生まれ
1944年6月14歳の時 近所の小学校の校庭で募集していた挺身隊に応募、富山県の不二越工業へ働きに行くこととなった。
パンフレットには、女学校の卒業証書がもらえると書いてあった。「ここに行けば、タイプライターやミシン･生け花などを教えてもらえる」と説明を受ける。
7月6日に入社 1ヶ月訓練を受ける。

李鐘淑(イ･ジョンスク)さん（写真は13歳のとき）

仕事は一日8時間労働 2交代で働き 朝の場合8時から働いた。5時か6時で仕事は終わり寮に帰った。寮は掃除が行き届き綺麗だった。
朝は、7時に起床し、朝食をとった。私は 出されたご飯が 足りなかったことは 無かったが、お腹が減るという人もいた。

食事が終わると、歌を歌いながら、みんなで工場まで行った。寮から工場までは、歩いて10分ほどだった。
冬には、雪がたくさん降ったので、雪のトンネルを通って 会社に行った。そういう日は、社長が「ご苦労様｣と言って、白菜と米の お粥を出してくれた。
最初の頃は、ミシンや生け花、タイプライターを習っていましたが、次第に習わなくなった。

会社で、靴下や医療、食べ物をくれたので 、給料は、すべて貯金した。申請をすると お金をもらえることになっていた。

昭和20年7月17日、朝鮮に帰国することになり、貯金通帳をもらった。1年間で貯まった金は、87円76銭だった。

不二越工業は、朝鮮に移転してくる予定だったので、移転してきたら、また働こうと思っていたが、帰国して、1ヶ月で終戦になった。

私が働いた賃金を払ってほしいと思います。

可哀想です。少女が1年間一所懸命に働いて貯めた、87円76銭。当時、子供が働くとそんな額だったのでしょう。しかし、金額の大小ではありません、一所懸命働いた金です。何とか返還させる事は できないものでしょうか、、、

参考までに

同じ本に、もっと酷い被害が載っています。

2年半で26,045円です！