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【岐阜】

田上選手(回転成年女子B)3連覇 中部日本スキー

2009年1月28日

回転成年女子Bで優勝した田上友紀子選手

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 常陸宮賜杯第59回中部日本スキー大会(中日新聞社など主催)は競技初日の27日、福井県大野市の九頭竜スキー場で回転、DAINOUスポーツランドで距離があった。県勢は回転の成年女子Bで田上友紀子選手(流葉スキー協会)が大会3連覇を果たすなど回転3種目で優勝したが、距離が振るわず、総合では富山に続き2位につけた。 

 回転では、成年女子Aで石水絵梨香選手(日本体育大)と忠地沙織選手(専修大)、同Bで田上選手と近藤一途選手(平湯温泉スキークラブ)がそれぞれ優勝と2位を独占。少年男子で船場博貴選手(飛騨神岡高)が優勝した。

 3連覇の田上選手は「格好良く滑ることを意識している。イメージした通りに滑ることができた」と余裕の表情だった。

 距離では、成年男子A(10キロフリー)で成瀬野生選手(県体育協会)が優勝したが、他の選手は上位に食い込めなかった。成瀬選手も「調子は良くない中でもいい形で滑りたかったが、理想通りに滑れず、残念」と悔やんだ。

 【回転】◇男子▽成年A (2)石水克友(ペンションいしみず)(4)左近一平(中京大)(5)忠地俊和(専修大)(6)大家成人(愛知工業大)(7)松浦政次(日本大)▽同B (2)柚原健一(日産プリンス飛騨販売)(4)池田晃(高山グリーンホテル)(6)橋本省次(飛騨市消防本部)▽同C (3)滝村晋二(高山市消防本部)▽少年 (1)船場博貴(飛騨神岡高)◇女子▽成年A (1)石水絵梨香(日本体育大)(2)忠地沙織(専修大)▽同B (1)田上友紀子(流葉スキー協会)(2)近藤一途(平湯温泉スキークラブ)▽少年 (3)清水宏美(飛騨高山高)

 【距離】◇男子▽成年A (1)成瀬野生(県体育協会)(4)井川純一(岐阜日野自動車)(7)永井秀昭(同)(8)高尾康平(同)◇女子▽成年A (4)清水美穂(専修大)▽少年 (4)森下桃妃(飛騨神岡高)(8)藤本舞子(同)

回転成年男子Bで準優勝の柚原健一選手=いずれも福井県大野市の九頭竜スキー場で

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◆回転成年男子Bは柚原選手が準V

 順位を表示する掲示板を見て、苦笑いを浮かべた。回転の成年男子Bで準優勝した柚原健一選手(28)=日産プリンス飛騨販売。イメージ通りの滑りで1本目に首位。手に届くところまできた9年ぶりの優勝が、するりと逃げた。

 スタート台から眼下を見下ろした瞬間、プレッシャーがのしかかり、失敗する姿が頭をよぎった。

 そのイメージを抱いたままのスタート。体が硬い。左から右へのカーブの切り替えが遅れ、ターンがふくらんだ。ミスでわれに返り「腰が引けないよう攻め続けた」が順位は2位に下がった。

 19歳から4年間、中部運輸局に勤めた。転勤が多く、練習不足が続いた。23歳で郷里の高山市に戻り、競技を再開したが、予選にも勝てない。

 試合で2本滑るだけの体力もなくなっていると感じ、父栄さんが指導するジュニアのクラブで、子どもに交じって練習した。滑り降りたらすぐにリフトに乗り、朝から晩まで滑り続ける。子どもと一緒に練習する恥ずかしさもあった。

 子どもたちとの練習で鍛えた体力と精神力で、19位だった昨年の大会からタイムを22秒縮めて1分28秒33の2位。だが、目指すのはもっと先だ。「会社を休んできたのにこれじゃね…」。柔和な笑顔の中に悔しさをにじませた。 

◆回転成年女子Aで石水選手が初V

 成年女子Aで初優勝した石水絵梨香選手=日本体育大=は、1本目に納得のいく滑りでトップに立った。2本目は湿った雪に板を取られ、コースから大きくそれた。それでも「ゴールすれば何とか点を取れるはず」と集中力を切らさず、逃げ切った。

 この日は、成年男子Aで2位に入った兄の石水克友選手(26)と一緒に高山市丹生川町の自宅から車で2時間かけて試合会場に到着したが、疲れを感じさせない力強い滑り。「明日の大回転でも優勝したい」と2種目制覇に意欲を見せた。

 (白山泉)

 

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