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【福井】宇田選手(勝山高)が優勝 中部日本スキー2009年1月28日 大野市で開催中の第59回常陸宮賜杯中部日本スキー大会(中日新聞、日刊県民福井など主催)は27日、大野市九頭竜スキー場などで、距離と回転の競技が始まった。県勢は距離フリー少年男子(10キロ)の宇田崇二選手(勝山高)が優勝した。県勢は初日の総合得点56点で、7県中4位だった。(原田晃成、正津聡)
昨年、クラシカルで優勝している宇田選手は、リレーに代わって新設されたフリーで前半から快調に飛ばし、後半に入るとさらに後続を突き放し、2位に1分10秒の差をつけて圧勝した。 また、成年男子Bの松本高志選手(大野市役所)が準優勝、同Cの橋本清高選手(同)、成年女子Bの大久保裕子選手(勝山市連)、少年女子の石井翔子選手(勝山高)の3人が3位に入った。 回転では、今季から成年男子Aになった山本幸臣選手(19)=日体大、大野市出身=が3位に入り、唯一の表彰台に上がった。このほか男女6人が8位までの入賞を果たした。 最終日の28日は、大回転と距離クラシカルがそれぞれ行われ、閉会式を迎える。 ◆県勢で距離陣5人が表彰台に距離陣は優勝した少年男子の宇田崇二選手(勝山高)をはじめ、少年と成年の男女7種別の中で5人が表彰台に立った。成年男子Bの松本高志選手(大野市役所)は準優勝。「1位以外は…」と納得はしていないが、スキーが滑らない中で「バテてから」と言う持ち味を発揮し、粘りのレースを展開。「クラシカルでは切り替える」と優勝を誓った。 同Cの橋本清高選手(同)、成年女子Bの大久保裕子選手(勝山市連)、少年女子の石井翔子選手(勝山高)はそろって3位。昨年クラシカル優勝の石井選手は「競り合う相手がなく、自分に負けた」と悔しさをにじませたが、橋本選手と大久保選手は国体で上位入賞が常連の他県選手と競り合い「思い通りの滑り」、「気持ち良く滑れた」と納得の笑みを浮かべた。 (正津聡) ◆宇田選手「目標は全高大会入賞」推進力、動きの切れ、どれをとっても群を抜いていた。別次元の強さを見せつけて距離フリーを制した少年男子の宇田崇二選手(勝山高)。ゴール後もライバルとの差や順位をさほど気にせず、レースが続く成年選手の動きを追い続けた。胸の内には「インターハイ(全国高校スキー大会)入賞」という高い目標を掲げている。 昨年12月の北海道合宿では力が入りすぎ、納得のいく滑りができなかった。大会に出ても思うように滑れず、今回のライバルとなる石川県の選手とほぼ同タイムだった。 それでも頭の中にあったのは「優勝」の2文字だけ。出走順の関係でライバルが後ろから追ってくる展開で、序盤からがむしゃらに行きたい気持ちを抑え「力まないことだけを意識した」。 結果は、2位に1分以上の大差をつける圧勝。「インターハイになればもっと頑張れると思う」。滑りの内容に確かな手応えを得た様子だ。 (正津聡) ◆成年男子A回転の山本選手、3位も「納得できない」
昨年春に日体大に入学し、今季から成年男子A(19歳以上)に移った山本幸臣選手(19)。回転では県勢最高の3位という好成績にも「納得できない」と素直には喜べない。 高校2年だった2年前の大会では回転で優勝、大回転でも2位の好成績を収めた山本選手。雪質の軟らかさに苦しみながらも「ほかの選手がうまく速い」と、周囲が上達している点も否定しない。 終了後、山本選手に大野市内に住む母方の祖父母が駆け寄った。祖父の坂本義正さん(72)は「練習不足と聞いており、少し残念な成績」と残念がったが、「大回転は期待しているよ」と笑顔でエールを送った。 「大回転は一本だけの勝負。これだけはせめて1位を取りたい」と健闘を誓った。 (原田晃成) ◆谷選手、無念の途中棄権「気持ちが引けていた」−。トップで通過した1回目とは一転、ゴール手前でコースから外れて無念の途中棄権となった回転少年男子の谷直人選手(18)=工大福井高3年=は競技後、自らのミスを噛みしめていた。 「明日は絶対(1位を)取らなきゃ怒るぞ」と仲間からの激励にも笑みはない。1回目はベストの滑りと満足できたが、波乱の結果には苦渋の表情を隠せない。 「今日のことは忘れてゆっくり休みます。次は失敗しない」と気持ちを切り替え、次の大回転への闘志を秘めて会場を後にした。 一方、競技終了後、監督から「守っている滑りだ」と指摘を受けたのは回転少年女子の三嶋真世選手(18)=大野高3年。攻撃的な部分が欠け、7位入賞にとどまったと感じた。 最終日の大回転は一本だけの勝負。「失敗してもいいから力いっぱいやる」と決意を新たにし、姉の真央選手=武庫川女子大=と2人そろっての表彰台を目指す。 (原田晃成) ◇県勢の入賞者 【回転】成年男子A (3)山本幸臣(日体大)▽同B (7)大下貴三雄(福井編織)▽同C (6)山本哲人(県プレカット協業組合)(8)山内裕幸(大野市社会福祉協議会)▽成年女子A (7)高田裕子(アクティブスポーツ)▽少年男子 (7)田中聡史(工大福井高)▽同女子 (7)三嶋真世(大野高) 【距離フリー】▽成年男子B(10キロ) (2)松本高志(大野市役所)▽同C(5キロ) (3)橋本清高(大野市役所)▽成年女子B(5キロ) (3)大久保裕子(勝山市連)(4)上田和華子(福井県庁)▽少年男子(10キロ) (1)宇田崇二(勝山高)▽少年女子(5キロ) (3)石井翔子(勝山高)
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