簿記一巡の手続き(簿記処理の流れ)
取引を仕訳帳に仕訳する → 総勘定元帳に仕訳を転記する → 決算の整理
※ 詳細は下記参照
取引を仕訳帳に仕訳をする
まず簿記上の取引を、仕訳帳に仕訳します。
(仕訳を発生順に記録した帳簿を、「仕訳帳」と呼びます。)
【 取引の例 】
1/1 現金1,000円を元入れし、事業を始めた
2/1 普通預金口座を、500円で新規に開設した
3/1 商品300円分を現金で仕入れた
4/1 商品450円を現金で売上げた
【 仕訳帳への仕訳 】
1/1 現 金 1,000円 / 資本金 1,000円
2/1 普通預金 500円 / 現 金 500円
3/1 仕 入 300円 / 現 金 300円
4/1 現 金 450円 / 売 上 450円
※ 仕訳には一定のルールがあります。今はまだザーっと見るだけで結構です
※ 上の「現金、資本金、普通預金、仕入、売上」は、それぞれ勘定科目といいます。
取引を仕訳するのに使用する記録単位のことです。
勘定科目は、“資産・負債・資本・費用・収益”の内訳を表します。
総勘定元帳に仕訳を転記する
財務諸表は、上の仕訳の勘定科目(現金、資本金、普通預金、仕入、売上)の残高または
累計から作られます。
ですから、各勘定科目ごとの残高を個別に集計する為の帳簿も作成する必要があります。
具体的には、仕訳帳に書いた仕訳を分解し、勘定科目別の帳簿に写し直します。
この勘定科目毎の帳簿を(総勘定)元帳といい、元帳に写す作業を転記といいます。
上の例をそのまま使用しますと、例えば現金の元帳は下のようになります。
【 現金元帳への転記 】
(相手科目) (+) (-) (残) ※上の仕訳です ↓
1/1 資本金 1,000 1,000 (現 金 1,000円 / 資本金1,000円)
2/1 普通預金 500 500 (普通預金 500円 / 現 金 500円)
3/1 仕入 300 200 (仕 入 300円 / 現 金 300円)
4/1 売上 450 650 (現 金 450円 / 売 上 450円)
この元帳により、現金の動きや残高、増減した取引の内容が分かります。
決算の整理
決算迄の日常処理は、上記の作業を繰り返し行うだけで良いのですが、
決算を迎えると、企業は財務諸表を作成する為に、決算特有の様々な処理を
行なわなければなりません。この処理を、決算整理と呼びます。
ここで「決算」について、はっきりさせておきましょう。
期首−−−→(期中)−−−−→期末
時間の流れを左から右に考えると、会計期間は上図の様になります。
期中(きちゅう)の取引を記録した各帳簿を期末(きまつ)に締め切り、
企業の財務状況や経営成績を明らかにする。
この手続きを「決算」と呼ぶのです。

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