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助産師外来 再開 南会津病院、新年度にも

2009年01月30日

 産科医不足の対策として、県は新年度にも、南会津町の県立南会津病院に「助産師外来」を開設する方針を固めた。現在、別の医療機関から派遣された医師が行っている妊婦健診を助産師にも担ってもらい、医師の負担軽減を図るのが目的。南会津地域の病院ではお産を扱うところがなく、県医療看護課は、将来的には助産師だけでお産が担えるところまで発展させたい意向だ。(高津祐典)

 助産師外来は、医師や自治体の代表らでつくる県地域医療対策協議会が19日に了承した「緊急医師確保対策プログラム」の素案に盛り込まれていた。県は今後、必要な予算措置を講じる見通し。

 南会津病院では昨年3月に産婦人科の常勤医が退職し、お産の取り扱いができなくなった。妊婦健診は、会津若松市にある三つの医療機関から医師を派遣してもらって続けている。しかし、これらの医師が今後も来てくれるかどうかの保証がないため、県が方策を探っていた。

 助産師外来の開設には助産師の研修が不可欠。このため県はまず、南会津病院にいる助産師に、助産師外来がある伊達市のセイントクリニックなどで研修を受けられるようにするという。南会津病院側は今のところ、助産師だけでの妊婦健診には「不安があり、医師によるバックアップが必要」としており、県は引き続き会津若松市にある医療機関に支援を依頼している。

 また、南会津病院では助産師が看護師業務をこなしており、看護師の補充が必要になる。県はこれらの環境が整い次第、助産師外来の開設に踏み切る方針だ。

 南会津病院で妊婦健診を受けた妊婦のお産は、会津若松市にある病院が担う見通し。このため県は、双方の病院に健診データを交換できる機器を設置し、出産に立ち会う医師との連携を取りやすくすることも考えている。

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