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つくば薬科大:開学断念 「経済環境悪化」理由に--設立準備委 /茨城

 筑西市茂田に来年4月に開学予定だった「つくば薬科大学」が開学を断念したことが29日分かった。学校法人広沢学園でつくる設立準備委員会(広沢清委員長)が冨山省三市長にあてた文書の中で「経済環境の悪化」を理由に挙げている。市は債務負担行為として今年度補正予算に2億円を計上し、新年度から執行する予定になっており、対応が注目される。

 計画によると、同大は薬学部薬学科の6年制で、定員は1学年100人。既に校舎の一部が完成している。当初は08年3月までに文部科学省への設置認可を申請し、09年4月に開学する予定だったが、1年遅れる見通しになっていた。

 設立準備委は今月15日付で冨山市長にあてた文書の中で「少子化に歯止めがかからず、経済環境の悪化は予想をはるかに超えた。このまま開学しても実績を積む間もなく、経営が困難となる懸念がある」などと断念の理由を説明している。冨山市長は27日付で市議あてに文書を出し「急激な不況をはじめとする諸事情で開学を断念する旨の報告を受けた。誠に残念の一言に尽きる」と報告した。

 市執行部は9月議会で2億円の債務負担行為について「1億9000万円は合併特例債を充てる。うち70%は交付税で賄う」と答弁。議会は債務負担行為を含む補正予算を可決。市は今後3年間、施設整備費などを補助金支出する予定だった。

 同大設立準備室は毎日新聞の取材に、市長あて文書の存在を認めたうえで「コメントは差し控えさせていただく」と答えた。【小林昭雄】

毎日新聞 2009年1月30日 地方版

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