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【愛知】

新城市が市民病院改革プラン 病床70減らし効率化

2009年1月30日

 新城市は、医療圏をまたいだ連携を念頭に置いた市民病院改革プラン素案を発表した。利用率が低迷する病床を70減らして201にする。同市など東三河北部医療圏から患者を受け入れる豊橋市や豊川市などの同南部医療圏では逆に増床が必要として、両医療圏で歩調を合わせ、特例的に増減を求める計画だ。

 県が定める医療圏ごとに病床数が定められているため、隣接する医療圏の一方の病床を減らし、もう一方を増やすよう求めるのは異例。

 プランは総務省指針に基づき、全国の公立病院で年度内の策定が求められている。策定したプランは2009年度から3年かけて実施する。

 同病院は医師不足で患者が減り、累積赤字は本年度31億円に上るが、住民意識調査では市民病院として再建を望む声が多い。

 そこで、病床の一部を高齢社会に対応した回復期リハビリ病床に転換するほか、規模縮小などで効率化する。

 北部医療圏からの患者は南部医療圏のうち特に豊川市民病院に多く流れているため、素案では特に同病院との連携強化の必要性を強調し、具体的検討を進めるとしている。

 赤字が膨らむ中で公設民営化などの選択肢もあるが、穂積亮次市長は「病院は必要という市民合意がある。今の状況なら公設公営のままやっていけると判断した」と説明した。プランは意見を募って修正し年度内に策定する。 

 (阿部雅之)

 

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