東京・渋谷の一等地の地上げをめぐる巨額脱税事件で東京地検特捜部に逮捕された不動産会社元社長が、脱税した金を神奈川県内の別の地上げにつぎ込んでいたことが、関係者の話で新たにわかりました。
この事件は、東京の不動産会社「カーロ・ファクトリー」の元社長、遠藤修容疑者(48)が、東京・渋谷の一等地の地上げで得た報酬の一部、58億円余りを隠し、法人税およそ18億円を脱税したとして逮捕されたものです。
遠藤容疑者は、渋谷駅近くの一等地の地上げを請け負い、80億円もの報酬を得ていましたが、遠藤容疑者は3年前、この報酬の一部を使い、神奈川県大磯町にあるコンピューター工場跡地の地上げをしていたことが、関係者の話で新たに分かりました。
遠藤容疑者は、この土地を大手ディベロッパーに高値で転売することを計画しましたが、ディベロッパー側が断ったため、現在も空き地のままです。
東京地検特捜部では、遠藤容疑者が脱税した金で地上げを繰り返していたとみて、不透明な資金の流れについて調べを進めています。(29日11:12)