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第四話「I wanna be your woman」


※一部18禁ですので、18歳未満の方は回覧しないようお願いします。




「ニッキー……」
 声が聞こえる。
「ニッキー……!」
 それは、聞いたことのある声だ。
「うん――――」
 目覚めると、そこは夕暮れの教室だった。
 俺は机から顔を上げ、俺の肩を揺すっているショートカットの女を見た。
 目の前に居る少女、五十嵐優希が心配そうに俺の顔を覗き込む。
 優しい匂いがした。
 俺は寝起きだというのに、やけにはっきりとしている頭を捻った。
 夢を、見ていたのだろうか。
 ユキが男になっていたり、その弟がヤクザだったり、とにかく滅茶苦茶な夢だった。
「大丈夫? うなされてたよ。いつもサボってるから、バチが当たったんじゃない?」
 短いスカートを閃かせ、ユキは俺の机に腰をかけた。そして、俺の髪を撫でながら悪戯めいた笑みを見せる。
 脚を組み直し、チラチラと白いショーツを俺に見せ付けるようにしてくるユキ。
「もう少し恥じらいを持った方がいいぞ……」
 思い出そうとすればするほど記憶の網をすり抜けていく、夢の欠片に思いを馳せる。夢の内容をもうほとんど思い出せないことに、少しだけ寂しさを覚えた。
 ユキは机から降りると今度は俺の膝の上に腰を下ろし、弾力のある尻を俺の股間に押し付けてきた。甘い匂いが強くなる。
「えへへ」
「む……」
 俺は朝立ちならぬ夕立ちした息子をなんとかなだめようと腰をよじって逃げようとするが、ユキは身体の割りに肉付きの良い尻を振って、俺を誘惑する。
「おっきくなってるね」
 スリスリ。
「寝起きだからです」
 布越しに柔らかい尻肉で俺の息子を挟み込み、腰を上下に擦り付けてくるユキ。
 スカートが捲れていき、生地の薄い布だけで守られたユキの尻が丸見えになる。くねくねと俺の股間を弄ぶように腰を動かすユキに、俺の息子は痛いくらいに勃起した。
 ユキは一度俺の上から降り、今度は前を向いて俺に抱きついてくる。
「ねぇ……しよ?」
 蠱惑的に動く、薄くグロスの塗られた唇が、俺の唇に重ねられる。
「んっ……」
 唇と唇を重ね合わせる軽いキスを何度か交わし、ユキの小さな舌が口内に入り込んでくるのを受け入れる。
 静かな教室に、舌が絡まりあう水音が響く。
 俺はユキの華奢な身体を強く抱きしめ、彼女の唾液を啜った。そして離れた二人の唇に、光る唾液の糸を引く。
 瞳を潤ませたユキが耳元で囁く。
「ニッキー、好き……大好き」
 こうなったユキはもう止まらなかった。
 リボンを解きシャツを肌蹴け、俺の左手を小さな胸に押し付けてくる。
 俺は右手でユキを支えて上げながら、目の前に飛び込んできた控えめな二つの膨らみを見つめた。何かが変だ。
「ブラ、着けて来なかったの?」
「うん、ニッキーが寝てる間に脱いじゃった」
「準備万端だな……」
 俺は苦笑しつつ、触ってあげるとすぐに固くなる可愛らしい乳首を軽く撫でてやる。刺激を与えてやる度に、ユキの白い肌が微かに震え、甘ったるい吐息が零れた。
「あっ……んっ……」
 指の腹でくるくると乳首の周りを撫で続けると、案の定、ピンクのつぼみはすぐに膨らんで、感じているのが良く分かる。
「もっと、もっとしてっ……」
「……もっとって、何を」
「おっぱい、もっと触って……乳首、もっと強く……」
 自分から誘ってきたのに、恥ずかしそうにもごもごとおねだりするユキ。
 俺は両手でユキの身体を支えるようにしながら、親指で二つのつぼみを強めに擦ってやる。
「はぁっ…… あっ……だめ、もうだめぇ……」
 もっとだとか、もうダメだとか煩い口をキスで塞ぎ、ぐにぐにと乳首を乱暴に転がしてやると、今度は腰がカクカクと震えだした。
 早くもイキそうなんだろう。
「んちゅ……ちゅっ…… んふぅううぅ……! んんっ!」
 苦しそうにキスをしながら息を荒げるユキを無視して、執拗に乳首を擦り続けると、腰がびくんと大きくニ、三回ほど跳ねて静かになった。
「んむぅううっ……」
 唇を離してやると、ユキは目を虚ろにして俺に身体を預ける。
「はぁっ……あっ……」
 荒い吐息が耳に当たってくすぐったい。
「乳首だけでイクなんて、ホント感じやすいよな」
「バカ……」
 セリフとは裏腹に甘えた声を上げ、ぎゅっと俺にしがみ付いてくるユキ。
 俺はユキのさらさらの髪を撫でてやりながら、もう片方の手をお尻に持っていこうとし――
「あ……待って、今日は私がしてあげる」
 俺の手をするりとかわして、素早く俺の脚の間に入ってくるユキ。
 手際良くチャックを下ろされ、すでに固くなっている俺のちんこが外気に晒される。
「……なんか、教室だと興奮するよね」
 ユキの柔らかな白い手が、俺のモノをすりすりと擦りあげて、赤い舌がちろちろと先っぽを何度も舐め上げた。
 その強くも弱くも無い刺激に、我慢汁が溢れてくる。
 確かに、普段授業している教室でするのは何か来るものがあったが、俺は首を横に振る。
「俺は、誰かに見られやしないかと心配だよ」
 辺りを見回しながら、ゆっくりと俺の身体の一部がユキの口内に納まっていくのを感じる。
 ぬるぬると暖かい舌が裏筋を這い、そのまま喉奥まで咥え込まれ、ユキは苦しそうな吐息を漏らし懸命に口を動かしている。
 俺が堪らずに五十嵐の頭を抑えて止めようとすると、上目遣いに俺を見て余計に口の動きを早めるユキ。反応を愉しむようにユキのフェラは激しさを増し、俺の股間はびくびくと震える。
「ゆ、ユキさん……? 今日は随分激しくないですか」
「んっ? ふぁっへ、んっ……。ふほいひはひふひふぁはは……」
 何言ってるか分からん。
 歯がたまに当たって、それがまた必死な感じで気持ち良い。
 ユキはたっぷり五分はおしゃぶりしていただろうか、いい加減耐えられそうに無い。二度目の限界を訴えると、ユキは俺を床に押し倒し上になってきた。
「もう、入れても良いよね……」
 言いながら、自ら愛液の糸を引くショーツを脱ぎ捨てるユキ。
――めちゃくちゃ濡れてる。
 ユキの唾液でぬるぬるになった愚息に、柔らかな秘所が擦り合わされ、粘着質な水音が教室に響く。甘いユキの匂いが教室中に充満しているかのような錯覚を覚えた。
「ニッキー……、僕の下のお口が涎垂らして、おちんちん食べたいって言ってるのぉ……」
「ど、どこでそんなセリフ覚えたんだ……?」
「タンスの中のえっちな漫画」
「…………」
 なんてこったい。
「そんなもの必要無いように、いっぱい食べてあげる……」
 にゅるりと、亀頭がユキの小さな入り口に宛がわれ、そのままゆっくりと腰を沈められていく。
 あんなに濡れていたのに、新品のオナホ《しょじょ》のような締め付けが襲ってきて、フェラで限界に達しそうだった俺の肉棒はすぐにでも果ててしまいそうだ。
「ぁあああっん……ニッキーの、いつもよりおっきぃ……」
 感じているのを隠すように、強気な顔で腰をゆっくり降ろしていくユキ。とろとろになった肉壁が時折痙攣したように俺のを締め付ける。
 ゆっくりゆっくりと俺の剛直がユキの小さな身体に入っていき、とうとう一番奥に先っぽがコツンと当たった。
 子宮口がぱくぱくと息をして、俺のザーメンを欲しがるように蠢く。
「はぁっ……ほら、全部入ったよ……」
 俺の劣情を掻き立てるようにユキは笑い、深く繋がったままぐりぐりと腰を前後に揺らした。さっきよりも粘っこい本気汁が溢れてきて、卑猥な音を立てる。



「ゴメン……なんかもう、限界なんですけど」
「んっ……いいよっ、このままイって……」
 俺の上で恍惚の表情を浮かべてゆっくりと身体を上下するユキ。俺はもどかしいゆっくりとした動きに我慢できず、彼女の大きな尻を掴み、思い切り腰を突き上げた。
「ちょっと……! そんなにしたらぁっ……」
 責めるのは好きなのに責められるのは弱いユキ。
 けどユキは、こっちのほうが感じてしまうことも良く知っている。
「ゴメン……お前がエロ過ぎてもう我慢出来ん」
「はぁあっ……ニッキー……! ニッキー……ッ!」
 尻の肉に指が埋まるくらいがっちり固定しながら、激しい水音を立ててユキを突き上げる。
 ユキの身体が俺の上で弾むように跳ね、俺の肉棒を何度もきつく締め上げた。入れたばかりの頃とは違う、吸い付くような動きに射精感が込み上がってくる。
「もうっ……もうだめぇ……!」
 ユキの叫ぶような喘ぎ声が引き金となって、俺はどろどろした欲望の塊を彼女の一番深い場所へ吐き出した。
 頭が真っ白になり、自分でも驚くほど長い射精を繰り返す。
「――――ッ!」
 一瞬遅れてユキもイったようだった。膣壁を激しく痙攣させて、俺の吐き出した子種を飲み干そうと卑猥な収縮を繰り返す。

 そして――――俺の顔に何かが掛かった。

 嗅ぎ慣れた、栗の花の香りが鼻を刺激する。
「あれ……?」
 なんだ、この既視感は。何か、とてつもなく嫌な予感がする。
 俺は、恐る恐るユキを見た。
 そしてソレを見た。

 スカートから、可愛らしい“ぽこたん”がひょっこりと生えていた。

「はぁっ……はぁっ……」
 ユキがイったばかりの荒い吐息を吐くたびに、ソレは俺を狙うヘビのように上下に動く。
 そして、妖しく笑うユキが言う。

「今度は、僕が入れる番だよね……」





































「らめぇえええええええええ!! 裂けちゃうううううううぅ!!」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇挿入◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「アッー――――――!」

「に、ニッキー……!」
 身体が揺れる、声が聞こえる。
「ニッキー……!?」
――助けて、助けて。
 それは、聞いたことのある声だ。
 俺は猛烈な違和感に目が覚め、肛門に入れていた力を緩めた。

「……え? あれ?」

 俺はいつの間にか寝ていたのか。
――じゃああれは、あの学校でのアレは…………?
 いや、思い出さないでおこう。
 全身に玉のような嫌な汗が浮き、俺の見ていた夢の恐ろしさを物語っていた。ちゃっかり朝立ちしているところがさらに恐ろしい。
 俺は寝癖のついた頭をボリボリと掻いて、掛け時計を見た。
 まだ朝の六時半過ぎだ。
 寝ぼけた頭で熟考し、聞く。
「…………俺、何か寝言喋ってた?」
「うん……、凄いうなされてたみたいだけど……」
 五十嵐が心配そうな顔で俺の顔を覗き込んでくる。
 甘い香りがした。
 同じ布団に包まっているせいか、五十嵐の体温がとても近く感じられる。
――何だ。
 また、違和感だ。
「なんで五十嵐さん、俺と一緒の布団で寝てるの……?」
「あなたが寒いと思ったから、入れてあげたんだよ」
 そう言って、俺にすりよってくる五十嵐。
「…………昨日の夜、何かあったよな」
 俺は首を傾げる。
 そもそも、俺はいつの間に寝たのだろう。
 五十嵐がシャワーを浴びて、その間下らないお笑い番組を観ていたことは覚えている。
 けれども、その後の記憶がすっぽり抜け落ちていた。
――俺はいつ、シャツとパンツ一枚になった?
「なあ、昨日の夜って、俺いつ寝たんだっけ」
 五十嵐は笑っている。
「……い、五十嵐さん?」
 微笑み、何も答えない。
――何か。
 何か、変だ。
 俺はそっと布団の中で手を動かし、五十嵐の股間に触れた。

 ふにふん。
「あんっ」

 付いている。
 確かにこいつは男だ。
 しかし、何だか態度が可笑しいような気がする。
――何だ?
 何で五十嵐は、こんなに熱い眼で俺を見詰めてくるんだ?

――ゴンゴン。

「――ッ!」
 突然の騒音に心臓がびくりと跳ねた。
 俺の思考を邪魔するかのように、立て付けの悪い玄関のドアが鳴ったのだ。
 優しく叩いてもデカイ音で騒ぐいけないドアだ。
 その内、おしおきしなきゃいけないな……。寿命が縮むかと思った。
「……出なくていいの?」
 五十嵐はいつの間にか俺の傍から離れて、普段通りの何食わぬ顔をしている。
「…………」
――悪夢のせいで気が動転していたのだろうか。
 俺はのろのろと暖かい布団から這い出して、玄関に向かった。
――ゴンゴン。
 扉がまた鳴る。
 俺はパンツ一丁のままドアを開けた。
「はいはい、どちらさんで――――すか?」
 俺の目の前に突き出される、黒光りしてゴツゴツしているソレを見る。
 扉の外に立っている、知らない女が笑いながら言う。
「バーン。……残念、君の冒険はこれで終わってしまった」
 女が持っているのは、オートマチックの拳銃だった。

 
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