Googleは今日(米国時間1/28)、インターネットのプロバイダがユーザのブロードバンド接続を、特定のアプリケーションをブロックしたり減速することによって妨害していないか、ユーザ自身が調べることのできるツールを一般に提供すると発表した。
明らかにネットワークの中立性をめぐる議論に火をつけると思われる動きの一環として、同社は、New America FoundationおよびPlanet Labsと協力してMeasurement Labの開発を今後も進めていく。これは、研究者たちがブロードバンド接続に関する情報を見つけるために利用できるオープンソースのプラットホームだ。
Googleはさらにまた、合衆国とヨーロッパの12の場所に大学等の研究者が利用できる36のサーバを置き、ユーザが接続スピードを計測できるためのツールの開発をうながす。ユーザはこのツールを使って、自分のプロバイダが特定のアプリケーションをブロックしていないか判断できる。以下に引用する某ブログ記事によれば、“インターネットの父”と呼ばれGoogleのインターネットエバンジェリストであるVint Cerfは次のように語っている。
“ネットの中立性やISPのネットワーク管理のやり方に関して意見はさまざまでも、インターネットのユーザがブロードバンドの登録ユーザになったときには、自分に提供されているサービスの質を明確に知る権利があることと、良質なデータが健全なポリシーの基盤であることには異存がないだろう”とCerfは書いている。”透明性は一貫して、インターネットの成功のための最も重要な鍵だった。この分野でのネットワーク研究を前進させることによって、M-Labは健全で革新的なインターネットの維持に貢献できることを願っている。”
Googleはすでに、ユーザがMeasurement Labのサイトで自分のインターネット接続を計測できるためのツールをいくつか提供している。
問題は:これに対するプロバイダの反応はどうか?
まさに今週、ケーブル企業でインターネットプロバイダでもあるCox Communicationsは、トラフィック管理システムの導入を発表して、ネットの中立性からの逸脱の動きを示した。このシステムのよって、時間条件の厳しいトラフィックが優先され、ファイルアップロードのような時間的条件の緩いトラフィックは遅くなるという。
GoogleがM-Labのサイトからユーザに提供する予定のツールのひとつがDiffProbeだ。これによりユーザは、プロバイダが一部のトラフィックの優先度をほかのトラフィックよりも下げていないかを検出できる。
[原文へ]
(翻訳:hiwa)