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韓国政府、アフガン支援で先制対応(上)

米国からの派兵要求に備え、非戦闘分野での支援拡大へ

 米国のオバマ政権発足以降、韓国の外交当局は近く韓米間で摩擦が予想される「アフガニスタン問題」のために緊張を隠せない。米国のゲーツ国防長官が27日に上院軍事委員会の聴聞会で、「アフガニスタン戦争が軍事面における最大の課題という点は疑う余地がない」と証言したことからも分かるように、オバマ政権が近く韓国などの同盟国に「アフガニスタンへの支援拡大」を要求するのが確実とみられているからだ。

 韓国政府は一旦は先取りして対応することにした。アフガニスタンでは戦闘よりも再建や復興に重点を置き、前もって支援の拡大を提示するというやり方だ。2007年にアフガニスタンで韓国人が拉致・殺害された事件の影響で、世論に押される形で医療部隊や工兵部隊を撤収させた韓国政府にとって、再び兵力を派遣するのは非常に困難で政治的にも負担が大きいからだ。

 外交通商部の李容濬(イ・ヨンジュン)次官補を代表とする現地調査団は、今月21日から23日にかけてアフガニスタンの首都カブールを訪問し、その後韓国の地方復興チーム(PRT)24人が活動しているバグラムなども視察した。これは今回計画されている先制対応戦略の一環でもある。李次官補らは28日の会見で、「とりあえずはPRTを拡大する問題が重点的に検討されると思う」と述べた。

 外交筋は「非戦闘支援の拡大によりアフガン支援拡大の要求を事前に封じ込めつつ、米国が関心を持つ内容にも積極的に応じ、韓米自由貿易協定(FTA)などほかの問題にもプラスに作用させたいという狙いもある」と述べた。外交部のアフガン担当者のほか米国担当者が今回の調査団に含まれたのも、アフガン問題を「国際的な懸案」ではなく「韓米の懸案」と認識している韓国政府の見方を反映している。

任敏赫(イム・ミンヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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