子供のいない女性の3割が産後の生活に不安があるため出産を控えていることが、日本財団が行ったアンケート調査でわかった。仕事を続けられる条件として、約半数の女性が「子供の発熱などの時に休みが取れる」、「困った時に助けてもらえる人がいる」と答えており、子育てに不可避な突発的な出来事に対応でき、周囲の人が理解できる環境作りが重要なことが改めて示された。
調査は昨年12月、20歳から39歳までの女性を対象にインターネットを使って実施。一番年下の子供が、3歳未満、3~6歳、小学校低学年、小学校高学年と、子供がいない女性の5グループから200人ずつ回答を得た。
子供のいない女性に子供を持つことについて尋ねると、最も多かったのは、「子供はほしいがまだ生まれていない」(39%)で、「夫婦2人で生活したい」(22%)と続いた。一方、「出産後の生活に不安があり、積極的になれない」という回答も20%あり、「産後の生活を考えると産めない」(10%)を合わせると、産後の生活に不安があるため出産を控えている人が3割に上った。
望まれる会社制度で一番多かったのは、「子供なし」と「3歳未満」の女性は「企業内保育園」、小学生の子供を持つ女性は「時間短縮勤務」だった。
また、出産後、女性が働き続けるために誰の理解が必要かという設問には、「夫」(52%)が半分以上を占め、続いて「自分が働いている会社」(22%)だった。【佐藤岳幸】
毎日新聞 2009年1月28日 東京朝刊