豊島区に住む中国籍の男子留学生(25)が昨年8月から連絡が取れなくなっていることが警視庁組織犯罪対策2課への取材で分かった。両親に現金を要求する電話もあり、同課は留学生が事件に巻き込まれた可能性もあるとみて捜査している。
同課によると、留学生は台東区の専門学校に通う一方、仲間と千代田区の秋葉原電気街などで安い家電製品を買い、中国人らに売って生活費などを稼いでいた。昨年8月11日、JR秋葉原駅近くで目撃されたのを最後に連絡が取れなくなり、同14日に知人が巣鴨署に届け出たという。その後、中国に住む両親に知人と名乗る男から「居場所を知っている。仲介のために現金が必要」と電話があり、両親は3万元(約40万円)を支払ったという。電話は中国国内からかけられていた。
同課は26日、川崎市に住む知人の中国人男性が事情を知っている可能性もあるとみて自宅を捜索した。男性は既に中国に出国しているという。【佐々木洋】
〔都内版〕
毎日新聞 2009年1月28日 地方版