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誠誠

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» 2009年01月28日 07時00分 UPDATE
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夜中まで延々13時間……マンション投げ売りで“暴走” (1/2)

とにかく売ってしまおうと“投げ売り”状態になっているマンション市場。しかし「子どもがどうなってもいいのか」と脅すなど、せっぱ詰まった一部の業者が暴走を始めたようだ。

[ZAKZAK]


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 在庫物件をとにかく売ってしまおうと投げ売り状態になっているマンション市場で、悪質な勧誘が目立ち始めている。十数時間も購入を迫り続けるケースがあれば、勧誘を断られて「家に火をつけるぞ」「子どもがどうなってもいいのか」と脅すケースも。経営が行き詰まる不動産会社が相次ぐなか、せっぱ詰まった一部業者が“暴走”しているようだ。が、だからといって「家に火を」では市場はますます冷え込んでしまう。

 「自宅の電話が鳴ったので出てみたら『マンションを買わないか』という勧誘で、電話を切ってもすぐにかかってくる。仕方なく会うことにしたら、昼ごろから夜中の12時すぎまで延々と13時間も勧誘された。こうしたケースがかなり増えている」

 こう説明するのは、国民生活センター相談部の担当者。昨年から今年にかけて、マンションの悪質な販売勧誘の苦情相談が、全国から多く寄せられているという。

 2008年4月から2009年1月18日までに全国の消費者センターなどに寄せられた相談件数を集計したところ、2386件に上った。前回(2008年4月〜9月11日)の集計分の1220件から、4カ月で一気に倍増したことになる。

 国民生活センターでは2008年度の相談件数を「前年度の2838件数を上回り、3000件を突破する可能性がある」(担当者)と予測。3000件を超えれば、過去6年間で最悪となる。2003年度は1538件だから、5年間で約2倍に膨れあがることになる。

 具体的には、長時間の勧誘のほか、こんな悪質なケースも。

静岡の30代男性

 不動産業者から「東京都内のマンションを買うと、老後の生活の資金になる。会って話をするまでは電話を切らない」と言われ、断ると「家に火を付ける。乗り込んでいくぞ」と脅された。

神奈川の30代男性

 職場に勧誘の電話が頻繁にかかってきたので強い口調で断った。直後、宅配ピザ店から「70人前の注文があったが作っていいか」との電話があった。業者からの嫌がらせのようだ。

北海道の30代男性

 勧誘の電話が勤務先の病院にひっきりなしにかかり、(患者の)対応に支障をきたした。命にかかわることなので非常に迷惑――。

 同センターの担当者は「業者のなかには、勧誘を断られると『家に火を付けるぞ』と言ったり、『家族に気を付けろ』と脅かしたりするケースもある。『子どもがどうなってもいいのか!』と捨てぜりふを吐かれた人もいた。これでは脅迫か脅迫まがいの販売だ」と怒りを隠さない。

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