さいたま市立中学3年の女子生徒(当時14歳)が自殺し、「復讐(ふくしゅう)します」などと書かれた遺書が見つかった問題で、市教委は21日、臨時の校長会を開いた。市教委は、女子生徒の遺族が求める再調査を実施すると表明しており、藤間文隆・市教育長は「事故を真摯(しんし)に受け止め、迅速で誠意ある対応がいつでもとれるようお願いしたい」と再発防止を求めた。
市立教育研究所(浦和区岸町6)であった校長会には、市立小中高校と特別支援学校計163校の校長らが参加。藤間教育長が「大変悲しい事故が発生し、極めて遺憾。いじめへの取り組みを総点検し、どの学校でも起こりうるという認識で早期発見・対応に努めてほしい」と述べ、市教委担当者がインターネット・トラブルの危険性について各家庭に情報提供することなどを求めた。
女子生徒の通っていた中学校で20日に行われた保護者説明会では「いじめの実態を調査すべきだ」との要望が相次ぎ、さらに「もっと早く保護者に伝えてほしかった」「いじめが起きたら学校は対応してくれるのか」など、学校との連携不足を指摘する意見も出たという。これを受け、市教委は同日、同校の3年生全員を対象に、いじめの有無を再調査すると発表。再調査の具体的な日程は明言しなかったが、生徒に対する面談調査のほか、保護者に対するアンケートなどを検討しているという。【弘田恭子、山崎征克】
毎日新聞 2009年1月22日 地方版