医療事故対策をスウェーデンと比較
医療事故対策の3つの課題(改善活動とシステム改革による医療事故防止、医療傷害の相互補償、医療事故審査)についてスウェーデンと日本を比較し、医療における質保証とリスク・シェアリングの在り方を考えようと、「医療の質・安全戦略」研究班(厚生労働科学研究費補助金事業)は2月7日午後1時から5時まで、東京都千代田区の東京国際フォーラム(D1ホール)で「医療事故対策とリスク・シェアリング」と題する公開シンポジウムを開催する。
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特別講演では、スウェーデン医療傷害保険公社最高責任者(CEO)のカイ・エッシンガー氏が、スウェーデンの医療事故対策や「医療傷害補償制度」などを紹介する。
スウェーデンの医療傷害保険は、すべての公的医療と、公的機関と契約する民間医療をカバーし、医療に伴う傷害(医療事故など)を被った患者に対して補償するもので、約1万件の申請のうち4300件に対して回避可能な傷害であることを理由とする補償を行っているという。
エッシンガー氏は、ストックホルム・ヘルスケアシステムの最高責任者(CEO)やスウェーデン病院連盟医療局長の要職を歴任し、「欧州連合(EU)患者安全作業委員会」や「米国Joint Commission」と、WHOによる「患者安全対策に関する国際運営委員会」の委員を務めるなど、スウェーデンの患者安全運動を牽引するリーダーの一人。
続くシンポジウムでは、佐原康之氏(厚生労働省医療安全推進室長)が「事故対策における行政の役割と補償の考え方」を、野村英樹氏(金沢大/戦略研究班)が「プロフェションの責任と質保証のしくみ−海外事例の紹介」を、上原鳴夫氏(東北大/同)が「医療の質管理と『医療リスク保険』の提案」をテーマに意見を述べる予定。
シンポジウムの後援は、「医療の質・安全学会」(理事長=高久史麿・自治医科大学長)。同学会は、医療安全対策を職種や立場を超えて普及させる「医療安全全国共同行動」を推進するなど、医療の質や安全を向上させる取り組みを展開している。
参加費は2000円。参加希望者は、2月4日までにメールまたはファクスで申し込む。
詳しくは、「医療の質・安全学会」のホームページで。
http://qsh.jp/index.htm
【シンポジウム案内のPDF】
http://qsh.jp/090207_info.pdf
更新:2009/01/27 18:08 キャリアブレイン
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