下関市向洋町の市立中央病院に入院し、死亡した男性(当時86歳)の遺族が、亡くなったのは誤った診断と薬の投与が原因などとして、市に慰謝料など約2690万円を求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、山口地裁下関支部(政岡克俊裁判長)であった。
訴状によると、男性は06年5月、同病院で受診。右の肺に肺炎が発症していると診断され、入院。同月13日に死亡した。
原告側は肺炎が「感染症」のものであるにもかかわらず、担当医が「間質性」肺炎と診断したため、投与したステロイド剤の副作用で症状が悪化し、死亡につながったと主張した。
これに対し、病院側は「薬の投与が、直接的に症状悪化につながる根拠がない」などとして反論。全面的に争う姿勢を示した。
〔下関版〕
毎日新聞 2009年1月27日 地方版