どうも男性陣からの批判に偏ってしまっているので、女性の意見もお聞きしたいところですが・・・・・・。
>愛されて育った子は世界に愛を見つけ、そうでない劣悪な環境からは犯罪が広がります。
これこそが、中絶肯定派の最大の論拠なのです。
「望まない妊娠」による出産で生まれた子供が、果たして「愛されて」育つことができるでしょうか。
「生まれてきた子供は、幸せに生きる権利がある」というのは、肯定派・批判派双方に共通する理念です。
違いは、「幸福に育てない子供は、生まれてくるべきではない」と考えるか、「どんな命でも、着床の段階で生命の権利を守られるべき」と考えるかです。
ともすれば中絶肯定派の意見は、「障害児の間引き」などというおぞましい思想につながりかねない、「生命の選別」そのものに他なりなくなります。
一方で反対派の意見は、「不幸な母子の量産」に繋がりかねません。
「どちらが正しいか」ではありません。「どちらに重きをおくか」です。だからこの問題は、宗教的な解決がなされる場合が多いのです。
「生命の尊厳」を重視しているのは、肯定派も否定派も同じです。どうも、山下記者は勘違いなさっておられるように感じます。
>この生命の摂理に反する行為を、高知県では不妊治療として助成金を出し推奨しています
特にここで感じました。
子供を欲しい人間は、子供を持てるべきなのではないですか?
「自分の子供が欲しい」という思いは、「生命の摂理」に反する思いなのでしょうか。
あきらめるしかないのでしょうか。
>この国の女性と子供を守る法律でもっとも特徴的なのが、「責任親権法」です。これは、胎児を取り巻く家族関係の回復を目的とし、女性が子供の父親に「認知と養育費を請求する権利」を保障します。女性から父親に指名された男性がそれを否定する場合、政府に申し立てを行わなければなりません。両者の話し合いで解決しなかった場合、決着は国費によるDNA鑑定に持ち込まれます。国家が父性の自覚を教育する仕組みになっているこの法律、日本にも必要だとはお思いになりませんか?
思いません。
DNAという究極の個人情報を強制的に取得して親子関係を検査する。
・・・・・・まるで性犯罪者のような扱いです。
そんなことで「父親の自覚」が芽生えるなんて、無茶いうなって感じです。
そんなことするなら、税金による補助で福祉を充実させた方が、絶対により良い「母子生活」が営めることでしょう。
そのことは、結局
>2003年、現在、コスタリカの女性相が検討している法案では、主婦に生活費を十分に渡していないケースに対処する基金の設立
が必要になったことからも明らかです。
>児童福祉法の概念に胎児の地位が加えられる日はいつ訪れるのでしょう。人間生命の発達形成の歴史的経緯に対するこの矛盾に、日本社会はいつになったら気づくのでしょう。
中絶反対って、別に新しい概念でも進歩でも、なんでもないと思うんですが。
どちらかといえばブッシュ大統領に代表されるように、「宗教的信念」から主張されるケースって一般的です。
立脚点が新しいと主張なさってるんだとすれば、「児童の福祉」「女性の権利保護」の立場から「中絶肯定」している連中もいることを、知っておいて下さい。
>「人間の安全保障」という概念が、平和学の世界で提示されています。コスタリカ元大統領アリアス博士の解説によると、「我々は、領土、国家、主権の軍事的安全保障という考え方から、雇用、教育、医療、住宅、または環境の保障といった問題に注意を移そうとしているのです。アリアス基金では、これを『永続する安全保障』とも呼んでいます。飢え、貧困、不平等、文盲、病気、麻薬、テロなどの根絶こそが人間の安全を保障するものです」意義深い発想転換ですね。
コスタリカという国は、日本にそっくりの国です。
「軍隊を持たないで、せめて来られたらどうするの?」
と問いかけられたある男性は、笑いながらこう答えたそうですよ。
「そのときは、周りの国が助けてくれるさ」
「人間の安全保障」って、そういう意味です。
>最後に、混迷する社会に「生命の真理」が解き明かされ、「いのちのつながり」が回復し、互いに生かし合う関係性が築かれていけますように心から祈ります。
僕もそれを願っています。
ですが、それと「中絶反対」が必然的に結びつかないことも、僕は理解しています。
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