【社会】担任が学級全員の指紋 三重・海星高2009年1月27日 朝刊 三重県四日市市の私立海星高校で、1年生の生徒から「体育の授業の間に携帯電話のメモリーカードがなくなった。盗まれた」と訴えられた担任の男性教諭(57)が、同じ学級の生徒27人全員の指紋を採り、「警察に届ける」という趣旨の発言をしていたことが分かった。 西田秀樹校長は「人権にかかわる問題」と不適切だったことを認め、「生徒や保護者に謝罪し、職員の指導を徹底したい」としている。 同校によると、今月21日、体育の授業後の昼休みに、男子生徒1人が教諭に報告した。携帯電話は、柔道場で行われた体育の授業の前に生徒全員の分が集められ、貴重品とともに袋に入れて柔道場内に置かれ、授業後に返されていた。 教諭は同日のホームルームで「指紋を採って(警察などに)届けて調べてもらう」と話し、27人全員に、指に朱肉をつけさせて紙に押させた。実際には警察には届けなかった。教諭は「盗んだ人が早く名乗り出てほしいという気持ちからやってしまった」と話しているという。 西田校長は「(メモリーカードの紛失が)内部の人間に違いないと思ったのだと思うが、あってはならないこと。処分も考えている」と話している。
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