岡山放送局

2009年1月27日 11時0分更新

個人病院の30%後継者で悩み


県内で個人が経営する病院や診療所のおよそ30%が、後継者不足に悩まされていることが民間のシンクタンクが行った調査でわかりました。

シンクタンクでは「このままの状態が続けば地域の医療体制を保てないおそれがある」と指摘しています。

この調査は民間のシンクタンクの「岡山経済研究所」が、岡山大学と協力して県内で個人が経営する病院や診療所の経営状況を調べたもので、248の病院や診療所から回答を得ました。

それによりますと「後継者問題に悩んでいるか」という質問に対して、およそ28%の病院や診療所が「近い将来の問題として悩んでいる」と答え、「今すぐ取り組まなければならない危機と感じている」という答えもおよそ3%ありました。

また、後継者がいない原因としては、病院の収益が不安定で、後継者に継がせる状態にないという答えがおよそ37%、今の医療サービスのレベルを維持できる後継者が見つからないという答えがおよそ35%に上りました。

岡山経済研究所は「後継者不足の問題が解消されなければ地域の医療体制を保てない恐れがある。今後、病院や診療所は地域の住民とも連携して有能な若手医師が定着しやすい環境をつくる必要がある」と指摘しています。