インタビュー:支持率さらに低下なら総理交代も=自民・加藤氏

2009年 01月 26日 17:37 JST
 
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 リンダ・シーグ記者 吉川 裕子記者

 [東京 26日 ロイター] 自民党の加藤紘一元幹事長は26日、ロイターのインタビューに応じ、麻生内閣支持率が10%台前半までさらに低下すれば、総理・総裁交代や新党結成への動きが活発化するだろうとの見通しを示した。

 現状のままでは、次の衆院選で自民党が野党に転落する可能性は十分あると指摘。日本の政治が安定するまでには、2―3年のうちに2―3回総選挙があるのではないかと述べ、総選挙後も混とんとした政治情勢が続くとの見通しを示した。

 解散・総選挙の時期について加藤氏は「わからない」としながらも、「(09年度)予算成立後という意見もあれば、(7月の)サミット後という意見もある」と述べ、総選挙の時期は内閣支持率と自民党支持率が左右するとした。

 そのうえで衆院選の展望では「今のままだと野党になる可能性は十分ある」と述べ、安倍・福田首相と2代続けて首相が突然辞任したことで、自民党には統治能力がないと国民に判断されていることが背景にあるとした。

 一方で、民主党も「メッセージのない政党だ」と酷評。麻生政権立て直しのためには「自民党が、麻生首相のもとで良い政治をして、ガバナンスと責任感を示す以外にない」と語った。その証として「たとえば、消費税の問題について、麻生首相がしっかりとしたメッセージを揺るがずに言い続けることは重要だ」と述べた。

 しかし、責任政党としてのガバナンス(統治能力)を回復できず、「麻生首相の人気が10%台前半になれば、いろいろな動きが出てくるだろう」と述べ、「多くの人は麻生首相ではそれはもうできないと思っているので、予算が終わったら、内閣を変えるか、中間で漂っている人たちの意見を吸収するために、誰かが新党を作らないかと思いながらも自分はそのリスクをとりたくないと思いながら、今みな毎日相談しているのだと思う」との党内ムードを披露した。

 自らが中心となった新党結成の可能性については「過去に1回失敗したので、静かにしている」と静観を強調しながらも、先行きについては「状況をみないとわからない」と肯定も否定も避けた。その上で「私は準備していないが、数多くの中堅・若手はいろいろ毎日、僕らの知らないところで議論しているのではないかと思う。立ち上がるかどうかは、麻生内閣の支持率と関係している」と語った。

 <自民・民主を含めた政界再編は2、3年続く>

 永田町周辺では総選挙後に政界再編の動きが加速するとみられているが、加藤氏は、政界再編のための「旗(理念)」をそれぞれがしっかり立てなければ「これから2―3年の間続く、自民・民主を含めた政界再編の行く末が混とんとなる」と警戒。「日本の政治が安定するまで、2―3年のうちに、2―3回の総選挙があるのではないかと思う」と見通した。

 掲げる「旗」として、1)社会政策の理念として豊かさを重視するか、より平等であることを重視するか、2)日本のナショナリズムをハードな力によるナショナリズムで表現するか、ソフトなより平和に基づくナショナリズムを志向するか、3)マーケットメカニズムに基づく国際化に一定の距離をもつか、それを進めるためにさらなる改革を続けるか、4)近隣諸国と良好な関係になるように努力するか、根本的に無理だとしてあまり努力をしないか、5)コミュニティーを大事にするか企業・団体・組織を重要視するか──などを挙げた。

 (ロイター日本語ニュース 吉川 裕子記者)

 
 
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