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【芸能・社会】紅白視聴率3年ぶり40%超え 裏は日テレ「ガキの―」15.4%2009年1月3日 紙面から 昨年大みそかの「第59回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率は、第1部35.7%、第2部42.1%(関東地区)だったことがビデオリサーチの調べで2日、分かった。40%超えは2005年以来、3年ぶり。一昨年はワースト2位の39.5%で、今回は「40%が目標。下回ったら頭を丸める」(石原真チーフ・プロデューサー)との意気込みだったNHKはガッツポーズ!? 不景気で在宅する“巣ごもり”視聴や「羞恥心」ら民放発の人気者に救われた、との見方もある。 第1部は一昨年から2.9ポイント上昇、第2部は2.6ポイント上昇した。数字が伝えられると石原プロデューサーは「やったあ」と声をあげたという。 関西地区は第1部が35.4%(前年33.2%)、第2部41.6%(同39.5%)。 集計のあった全国11地区で、第2部を比較すると、最高は新潟地区の47.5%、最低は札幌地区の31.3%だった。 NHKは前回の第58回から3カ年で紅白のリニューアルを進めており、今回はテーマを「歌の力 ひとの絆」に設定、キャッチコピーを「いっしょに。紅白」として世代を超えて楽しめる紅白を目指した。 近藤保博エンターテインメント番組部長は、視聴者から好意的な意見が多く寄せられているとした上で「今回の狙いが、視聴者の心にしっかり伝わったものと考えます」などとコメントした。 ◆ 一昨年が39.5%、昨年42.1%。流行語で言えば紅白視聴率はアラフォー(40前後)時代だ。 流行語つながりでいえば、視聴率回復は、不景気の折、出掛けず家で“巣ごもり”族がテレビ視聴したことも要因の一つかもしれない。 民放や映画が生んだ人気者が目立った。フジテレビのバラエティーが生んだ「羞恥心withPabo」を筆頭に、日本テレビがバックアップした「崖の上のポニョ」の藤岡藤巻と大橋のぞみ、テレビ朝日系「相棒」の水谷豊、司会の仲間由紀恵と中居正広は公開中の映画「私は貝になりたい」で夫婦役だ。 また、腫瘍(しゅよう)を克服した木山裕策の妻子、黒人歌手ジェロの母を客席に呼ぶなど、感動話で涙腺を刺激。森進一の“おふくろさん騒動”やプロデューサーの視聴率40%が取れなければ“丸刈り”発言など、注目されるなら話題は利用しようという姿勢が目立った。 バックダンサーや合唱ら、歌手の背後に出る人数が尋常ではなかった。これも“ひとの絆”なのかは知らないが、メリハリに欠けた面はないか。 評価したいのは、一昨年からの歌手らの余興を廃した路線。ひっかかるのは白組の連勝が続くこと。事前のアンケート投票でも白だったが、果たしてステージをしっかり反映した結果なのか。今年は60回の節目となる。 (竹島 勇) ◆裏番組「ガキの−」健闘15.4%紅白の裏で最も平均視聴率が高かったのは、日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!大晦日年越しSP!! 第3部」で、午後8時20分からの4時間が15.4%(関東地区、以下同じ)。一昨年も「ガキの−」のスペシャルだったが3ポイントも上げた。 これに続くのがTBS系「格闘技史上最大の祭典Dynamite!! 勇気のチカラ2008」で、午後9時からの2時間が12.9%。大みそかで閉場した新宿コマ劇場の最後の“公演”となったテレビ東京系「第41回年忘れにっぽんの歌」は午後5時から4時間半で9.9%だった。 フジテレビ系で午後6時30分から5時間15分にわたって放送された「FNS2008年クイズ!!」は、4.4%にとどまった。お騒がせタレント泰葉の格闘技参戦が話題となったテレビ東京系「大みそかハッスル・マニア2008」は3.4%だった。 ◆「レコ大」第2部平均16.9%30日のTBS系「第50回輝く!日本レコード大賞」の第2部(午後7時−11時10分)の平均視聴率は16.9%(関東地区)で同時間帯でトップだった。2007年は16.8%、大みそかから30日に変更された06年は17.0%だった。
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