住宅ライター・アドバイザー&コラムニスト
藤原千秋さん
住宅メーカー営業を経てフリーに。近著『ひと目でわかる 簡単おそうじのアイデア』 (世界文化社/2007)
リクルート住宅総研の調べでは、決め手となった物件スペックとして「リビングの広さ」をあげる人は購入者全体の約1/4に及びます。ここ4年間のデータでも、日当たりのよさについで、2番目の「決め手」として、不動の地位を築いています。その魅力はいったいなんでしょう?
●憧れファニチャーと一緒に暮らせる!
愛読書や趣味のコレクションを全部収められる棚や32型以上の液晶テレビなど、憧れファニチャー導入も夢じゃない!
●自然と集う、家族の居場所!
夫がゴロリとする大きなソファ、妻の秘密が詰まったチェスト、子どもたちの勉強机にもなる万能ダイニングテーブル…などなど。家族が自然と集まる場所に!
●“宴会”じゃない、パーティーができる!
15畳以上あれば、ダイニングテーブルとソファを両方置けて、ちょっぴりセレブ気分な「パーティー」を演出できる。いろんな料理を用意して、ビュッフェスタイルにすればホスト側も一緒に楽しめちゃう♪
15畳リビングの使い方もライフスタイルによって、多種多様。それぞれの使い方のアイデアを実際の間取り図で見てみよう!
シングルなら…
1.お一人様を堪能するプライベート空間
あえてワンルームとして、ベッド上でリラックス堪能。同じワンルームでも6畳のそれとは違うクラス感アリ。スタイリッシュなフレームと大人なリネンを選べば生活感よりホテルライクな空間を演出できる。
2.こだわり満載のホームシアターや大きめプラズマテレビ
そこはシアターあるいはクラブとして、友人もうらやむ“俺世界2。こだわりだすと止まらないホームシアターづくりには潤沢な空間が必須! 一面の白い壁にはプロジェクターの映像を映すこともできちゃう。15畳以上のリビングなら、DVDやCDも気兼ねなく買える大きなシェルフが置ける。
3.日本人だからホッとするALL和空間
置き畳を利用したAll和空間でネオジャパニーズな暮らし。イグサの香りは独特な癒やし効果が期待できそう! フローリングの上に敷くだけ、簡単に移動もできる置き畳と床の間風テイストを入れるキャビネット。和服にも違和感なくハマる和空間リビングが完成。
カップルなら…
1.二人の愛読書を並べたシェルフを主役に、マイホームブックカフェ
二人の愛読書や雑貨がすべて収まる壁面いっぱいの本棚。それらを背中に居心地いいお気に入りの椅子とカフェテーブルを配置。まるでブックカフェみたいにオシャレにくつろげる空間に。
2.オフィスとアトリエ、二人一緒の日曜日
「休日出勤はちょっとイヤだな」。夫の持ち帰り仕事のためにリビングの壁際にプチ・オフィスを設置。休みの日にはお針子に変身する彼女のアトリエは、窓際の大テーブル。別々の作業をしてても一緒の空間で過ごす、そんな日曜午後のリビング。
3.目標はデビュー(かも)な週末バンドライフ
夫は学生時代にバンドでベースを担当。妻もピアノ10年、ギター4年。そんな音楽好き夫婦のリビングは二人の愛用の楽器をレイアウト。広大な空間だから大きな楽器を並べても圧迫感を感じさせません。休日にはリビングでプライベートな演奏会を楽しめそう。
ファミリーなら…
1.食育もばっちり! リビングが料理スタジオ
ママと子どもたちが一緒に料理をするにはキッチンはちょっぴりミニマムすぎる。広大なリビングだから余裕で置ける大型のダイニングテーブルを配置して子どもたちもスタンバイ♪ 広い作業台があれば、みんな並んでパンをこねたりサラダの盛り付け、ケーキのクリーム絞り、試食(!?)もできちゃう!
2.オヤジ力復権の礎!「ここはパパの場所」
会社から帰って、お風呂上がりのビールで元気をチャージした夫が自分の趣味を楽しめる“パパの場所”。広いリビングなら一角をプチ書斎にしても家族の共有スペースは余裕で確保できちゃう。趣味を楽しむパパの背中には子どもたちもちょっと尊敬の眼差し!
3.子ども部屋は10代までお預け! 安心していられる子どもブース
危なっかしくて目が離せない。もっと親子のコミュニケーションをもちたい。小さめのラグと本棚をレイアウトして子ども部屋のスペースをつくれば、その希望がかなっちゃう。宿題や読書はダイニングテーブルで。「こういうのをデスクワークって、いうんだよね?」なんてママとの会話も!