パレスチナ自治区ガザでは、イスラエル軍が戦争犯罪に当たる攻撃を行ったと指摘する証言が相次いでいます。停戦後の現場に人権団体などが入り、調査が本格化しています。
「(イスラエル兵が)あの建物に入るよう住民を誘導し、そこに砲撃があって大勢が死にました」(住民)
地上部隊による侵攻が本格化した今月初め、ここに現れたイスラエル兵が、パレスチナ人の住民を1軒の建物に誘導しました。その上で建物を砲撃、集められた住民110人のうち、30人以上が死亡したとみられています。
「お父さんは両手を挙げて外に出て、『私が一家のあるじだ』と言いました。そしたら(イスラエル兵に)頭と胸を撃たれたんです」(被害者の子ども)
ガザでは今、イスラエル軍による残虐な攻撃についての証言が相次いでいます。人を焼き尽くす兵器「白リン弾」の人口密集地での使用、避難先の学校や救急車に対する攻撃。こうした攻撃が戦争犯罪に当たるとして、人権団体などの調査が本格化しています。
一方、集中的な空爆を受けたエジプトとの境界の街・ラファには、イスラエルが徹底的に空爆で攻撃したはずの地下トンネルが残っています。
500本とも言われる地下トンネルの修復作業が、着々と進んでいました。依然、イスラエルによる封鎖に苦しむガザでは、エジプト側に抜けるトンネルが、パレスチナ人の生活を支えています。
「空爆で何度壊されたってまた掘ります。(トンネルからの物資なしでは)生きていけませんから」(住民)
トンネルの多くは食料や生活物資のために使われていますが、武器調達用のものも残っていると言います。ガザへの武器流入阻止を名目に、イスラエルが再び空爆を加える懸念は消えません。(26日18:14)