日本学生支援機構(旧日本育英会)が奨学金延滞防止策を強化したことを受け、京都の学生らが25日、中京区の三条大橋近くの鴨川河川敷で反対集会を開いた。奨学金を受けている学生ら約50人が参加し、学費無料化や返済不要な奨学金制度の創設などを求める意見を表明した。
同機構は08年12月、多重債務者情報を集約する「全国銀行個人信用情報センター」に、延滞3カ月以上の人の名前などを通報すると発表。これを機に学費が高い日本の現状を訴えようと、京都精華大4年の山田史郎さん(24)の呼びかけで、立命館大、京都大などの学生らが集まった。
立命館大3年の福田耕さん(21)は「日本の奨学金は借金と同じ。返したくても返せない人はどうすればいいのか」と学費負担を軽減するよう訴えた。同大学先端総合学術研究科の大学院生、橋口昌治さん(31)は「勉強すればするほど奨学金という借金がかさみ、人生を台無しにしてしまう。もう少し勉強しやすい世の中になって」と話した。【朝日弘行】
毎日新聞 2009年1月26日 地方版