東京都、築地市場移転先土壌調査で公表値115倍の発がん性物質検出も専門家会議に未報告
東京・築地市場の移転先の土壌調査をめぐり、東京都が、以前公表していた値の115倍の発がん性物質が検出されたにもかかわらず、専門家会議に報告していなかったことがわかった。
江東区豊洲の市場建設予定地について、都が2007年5月に設置した専門家会議は、土壌調査をもとに、汚染対策を検討し、2008年7月に調査報告書をまとめている。
これに先立つ2008年6月末に、都は、発がん性物質「ベンゾピレン」について、以前公表していた値の115倍にあたる1kgあたり590mgという検出結果が出ていたにもかかわらず、専門家会議に報告せず、報告書が出た4カ月後に委員たちにメールで報告したという。
都は「正式な調査項目ではなかったため、気づかなかった。現在予定されている工法を適用すれば、安全性に問題はない」と説明している。
(01/26 12:53)