J2ロアッソ熊本の新体制発表会見が24日、熊本市内のホテルで行われ、今月の全国高校選手権で鹿児島城西高の準優勝に貢献したMF大迫希(18)ら新入団選手9人が紹介された。大迫は会見で1年目からのレギュラー取りの決意を披露。そのために26日に熊本と正式契約を結ぶ元日本代表MFの藤田俊哉(37)にプロの極意を学ぶことを熱望した。藤田は28日に合流予定で会見には出席しなかった。
「伝説」の名MFからプロで生き抜く極意を盗み取る。「すべてのことを学びたいし、教えてもらいたい」。大迫希が28日に合流するMF藤田に弟子入り志願だ。
年齢差は実に19歳。大迫希にとって藤田は伝説的プレーヤーだ。2001年、磐田で藤田がJリーグ最優秀選手に輝いた時はまだ小学5年生。「実は…」と頭をかきながらこう話す。「実際にプレーした姿はあまり見ていないんですよね。でも、代表も経験したすごい方。周りの生かし方や指示の出し方を学びたい」
鹿児島城西高では右サイドからの突破で、鹿島に入団する大迫勇のゴールシーンを幾度も演出した。トップ下やボランチでチャンスメークをしてきた藤田とはプレースタイルこそ違うが、練習への取り組みや普段の生活態度など、すべてを手本にするつもりでいる。
この日は全体練習にも初めて参加。選手権準々決勝で痛めた左ひざが癒えず別メニュー調整だったが、「少しでもチームに貢献して1試合でも多く試合に出たい」と、レギュラー取りに意欲を見せた。
北野誠監督は「(チームが目指す)4年後のJ1の時に出てきてくれれば」と言いながら「スピードがある選手で、うちのサッカーに合っている。チームに慣れれば出てくるのは意外と早いかも」と年内デビューの期待もこめる。ベテラン藤田との“師弟コンビ”が今年の熊本の目玉になるかもしれない。 (向吉三郎)
=2009/01/25付 西日本スポーツ=