雪崩が起きた車山高原スキー場の現場。上部に雪の切れ目が見える=23日午後4時ごろ
23日午後零時半ごろ、茅野市郊外の車山高原スキー場の立ち入り規制区域で雪崩が発生した。現場近くにスキーの滑走跡があったため、茅野署やスキー場のパトロール隊員らが捜索したが、巻き込まれた人はいなかった。
同署によると、雪崩は車山頂上(1、925メートル)近くの標高1910メートル付近で発生し、幅約80メートル、長さ約90メートルの規模で崩れた。署員やパトロール隊員ら約30人が捜索用具のゾンデ棒などを使って午後4時半ごろまで、巻き込まれた人がいないかを確認。スキー客のほか、周辺の宿泊施設にも行方が分からなくなっている人がいないか呼び掛けた。
同スキー場によると、利用客から「コースに雪が流れ込んでいて滑りにくい」との苦情があり、パトロール隊員が見回って雪崩を確認した。現場区域は、急斜面で岩が雪から露出している個所もあって危険なため、ロープを張って立ち入りを規制していた。
付近の積雪は約1メートルで、22日夜から23日未明にかけて10センチほどの新雪が積もったという。この日のスキー場の最高気温は約7度、最低気温も約零度と前日までの寒さが緩み、同スキー場は「表層雪崩が発生した可能性もある」としている。
同スキー場によると、1965(昭和40)年の開業以降、これほどの規模の雪崩は初めてという。