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中国製ギョーザ、省政府が横流し斡旋 新たな中毒も (2/2ページ)
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
だが、「唐山鉄鋼」の50代の男性従業員は産経新聞に、「昨年5月ごろに会社からギョーザを数袋もらったが、同僚の中にギョーザで体調を崩し入院した人もいたため、しばらくして回収された」と証言した。
日本での中毒事件は中国でも報道されたが、中国公安省は昨年2月に記者会見で、「中国国内での毒物混入」を否定したため、「日本での混入説」はほぼ既成事実として中国で認識された。多くの中国メディアは「工場内の安全管理に問題なし」として、天洋食品を事件の被害者のように報じたため、一般市民からも同情が集まっている。横流しを斡旋した地元政府は、ギョーザの危険性についてまったく認識していなかったと関係者は証言した。工場周辺では、いまだに「日本人犯人説」が独り歩きしているのが現状だ。
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【中国製ギョーザ中毒事件】 2007年12月から08年1月にかけて、中国河北省石家荘市の天洋食品が製造した冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が食中毒となり、製品から有機リン系殺虫剤メタミドホスを検出。中国側は中国での故意の混入を一貫して否定してきたが、中国でも中毒被害が発生。事件の真相は依然、解明されていない。