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Blu-rayとは? |
Blu-rayとは、現行のDVDに代わる規格としてソニー、デル、日立製作所、LG電子、松下電器産業、ヒューレット・パッカード、パイオニア、フィリップス、サムスン、シャープ、TDK、トムソン、三菱電機の13社が共同で策定した読み書き可能な大容量光ディスクのことです。松下電器産業が自社のDVDレコーダーに取り入れてきたカートリッジ入りDVD-RAMのように、Blu-rayディスク(以下、BD)も光ディスクを保護するカートリッジに入っている。また松下電器産業からは、独自の「ハードコート」処理をすることで傷を付きにくくしたカートリッジなしのパソコンデータ用BDディスクが登場しています。
BDの直径は12cm。厚さは1.2mm。大きさだけを見ると現行とDVDディスクと同じです。だが同じなのは大きさくらいで、そのほかの部分は互換性が少ない。読み書き用のピックアップには波長405nmの青紫色レーザーを採用。現行のDVDが採用してきた波長650nmの赤色レーザーと比べ、高密度の書き込みが可能となりました。片面1層BDの記録容量は最大27GB。DVDディスク(片面1層)の記録容量が4.7GBなので、実に5.7倍以上の記録容量となります。BD1枚にハイビジョン放送なら2時間以上、アナログ放送なら13時間以上録画出来ます。
さらにBDでは記録面を多層化して記録容量を増やしていく予定だといいます。現状でも書き換え型のBDは2層化されており、記録容量は最大54GBに倍増しているといった具合です。多層化はBlu-ray規格の特徴の一つ。データ記録に使う領域がわずか0.1mmの厚さしかない為、理論的には最大12層(0.1mm×12=1.2mm)まで記録面を増やせるとしている。一方、現行のDVDやもう一つの次世代DVD規格「HD DVD」は記録領域が0.6mm。1.2mmのディスクでは物理的に「多層化=大容量化」できないということにななります。
もちろんBDの多層化は技術的に難しい面があるため、最大12層という理論値の実現は叶わないかもしれない。だが将来的な容量アップがBlu-ray規格のウリとなっているのは間違いないところでしょう。
映像フォーマット
映画等パッケージメディア用のBDMV(DVD-Video相当)と、録画機用のBDAV(DVD-VR相当)の2つのフォーマットがあります。
BDMVではBD-ROM Profileという形でサービスが拡張されていく予定。2007年末にProfile 1 Version 1.1対応がはじまった。2.0のBD-Liveまでが規格化されています。
圧縮方式はMPEG2、MPEG-4 AVC/H.264、VC-1が利用可能です。
解像度は、720×480/60i、1280×720/60p、1440×1080/60i、1920×1080/60i、1440×1080/24p、1920×1080/24pなどに対応します。
音声フォーマット
PCM、DOLBY DIGITAL、DTS Digital Surround、DOLBY DIGITAL PLUS、DOLBY TrueHD、DTS-HD Master Audioが利用可能です。
HD DVDとの規格争い
BDが開発された半年後にはNEC・東芝等が開発したHD DVDが発売ました。BDとHD DVDを新しい規格で統一するという話し合いが為されたが実現には至らず、BDはその対抗規格として脚光を浴びVHSvsベータマックス以来のフォーマット戦争(規格争い)が約6年間も続いたが、東芝のHD DVD事業からの撤退に伴い、最終的にはBDへと規格統一された。いくつか挙げられる要因として、
1.片面一層の記録容量が25GB、片面二層は50GBであり、それぞれ15GB,30GBのHD DVDよりも容量の面で有利だったことにあります。これが実は記録メディアとしては決定的な差となった。また、録画用HD DVDメディアはコストにおいても有利点を殆ど見出せず、HD DVD初期の『BDより安く造れる!』という公言に反していた。
2.家電メーカーを積極的に獲得し、その販売網を利用できたこと。特に松下電器産業をグループに引き込んだことがとても大きい事です。HD DVD陣営には家電販売網を持つ東芝があったが、松下の販売網の規模と緻密さには大きく影響したと言われている。
3.「ブルーレイ規格は2層化や低価格化は不可能」と、HD DVD規格の優位性を唱えていた東芝ですが、ブルーレイ陣営側は東芝の予想以上に欠点を克服する新技術を次々と開発したので、記録メディアでは量産効果もあってブルーレイの方が安い有様でありました。
4.HD DVDの極端な低価格戦略が規格の普及に功を奏さなかった事が最後まで、HD DVDがソフトの販売比でBDに勝ることはありませんでした。
5.容量、プロテクトの強さ、またパッケージ販売比からBDに参入する企業が徐々に増えてきて、ソフト販売比からHD DVDの要といえるワーナーがBD専売化を決定したことが確定的となり、東芝は全面撤退を決定することになりました。
6.HD DVDという名称は、市場にとって新鮮味に欠け、また混同されやすく分かりにくいものでした。
7.三洋、NEC、マイクロソフトなどもHD DVD陣営であったが、開発企業は実質東芝一社であったため、録画機などは東芝一社しかラインナップが存在しておらず、対してBD陣営は幅広い製品を用意することが出来ました。なお、東芝は国内市場を余り重視せず、北米の再生機市場に力を入れていました。)
などが挙げられます。
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