22日発表された第81回米国アカデミー賞の「最優秀外国語映画賞」部門に最終ノミネートされた映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督)で主演の本木雅弘さんと滝田監督が23日、会見を開いた。「作品に携わってくださった方々の興奮が夕べから伝わりすぎてぼう然。平静を保てなくなっている」と話し、滝田監督も「まだ実感が湧かない。アメリカに何も考えず行ってきます」と喜びを語った。
この映画は、遺体を清める納棺師の仕事に、ふとしたきっかけで就くことになった男性(本木さん)の目を通して、生と死、家族愛などを描いた。広末涼子さんや山崎努さんらが出演。現在も55館で上映中で観客動員255万人、興行収入30億円を記録するヒットとなっており、世界29カ国で上映が決まった。22日に発表された「毎日映画コンクール」でも日本映画大賞を受賞するなど、国内外で34冠に輝いている。
本木さんは英語のスピーチがあったらという質問に「そういう機会はないと思いますけど。あ、『Yes,We Can』」とギャグを飛ばした。
2月22日(日本時間2月23日)に米ロサンゼルスのコダックシアターで開かれる授賞式には滝田監督と本木さんが参加する予定。
「おくりびと」は日本映画としては04年の「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)に続いて5年ぶり、12作目のノミネートとなった。【細田尚子】
2009年1月23日