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あれから2年、本当の解決をー森啓祐君の思い

「見てみないことにはわからない」父順二さん、母美加さんは、あれから2年の時間が経つにもかかわらず、自分の子どもに一体に何があったのかを知ることができません。
福岡県筑前町で06年10月11日、当時中学2年の森啓祐君がいじめを苦に自殺した問題で、福岡法務局が去年11月、ご両親にほとんど黒塗りとなった調査記録を開示しました。これに、不服申し立てをしていましたが、法務省は、調査記録の開示範囲を拡大して公開することを遺族側に通知しました。
今回どこまでの記録が開示されるのかわかりませんが、ご両親の「見てみないことには・・・」という言葉には、求めても、求めても事実を知ることができなかった大きな壁がまた・・・という気持ちがあるのでしょう。
私たちはあらためて自分の立場を置き換えて考える想像力を持たないといけないと思います。自分の子どもがいじめで不幸なことになってしまった。しかし、なぜそこに向かってしまったのかを知ることができない。調査した内容があっても知ることができない。それで自分の子どもの不幸を納得できますか?気持ちを飲み込むことができますか?
小出しの開示はやめてすべてを伝えるべきです。そうして、はじめてこの問題に向き合えることになります。闇の中に真実を隠そうとすることが、次の不幸を生むことにつながると思います。

啓祐君の小学校の卒業文集には、自分が2年生のとき6年生にやさしくしてもらったことを書き、自分も下の人にやさしくして、その下の人たちもやさしくしてくれたらいい、そして、自分がやさしくすることを忘れた時には、やさしくされたことをもう一度、思い出そうと記しています。やさしい気持ちの広がる学校、社会へ、啓祐君のメッセージを再度読み直しました。