2009年1月24日 19時11分更新
去年の夏、クマゼミが初めて鳴いた日は福岡県で13年前の調査より6日早くなるなど、西日本を中心に11の府県で早くなっていたことが環境省が行った温暖化の影響調査でわかりました。
この調査は、環境省が地球温暖化による自然環境への影響を調べようと、植物や昆虫などの生き物を見つけたり鳴き声を聞いたりしたという情報を寄せてほしいと呼びかけているものです。
去年の夏は、クマゼミなど3種類のセミについて調査し、9000件あまりの情報が寄せられました。その結果、クマゼミが初めて鳴いた日は、福岡県では13年前の調査に比べて6日早かったのをはじめ、西日本を中心に岡山や滋賀など11の府県で16日から1日早くなっていました。
環境省によりますとクマゼミは羽化する直前の5月と6月の気温が高いと「初鳴き日」が早くなる傾向があり、去年5月と6月の各地の平均気温は13年前より0.5
度から1.5度ほど高かったとい
うことです。
調査に協力した昆虫学が専門の九州大学の紙谷聡志准教授は、「温暖化によって例えば、害虫の影響が広がり、米作りなどの対応に工夫が必要になる。
クマゼミのような身近な変化をきっかけに温暖化の様々な影響に関心を持ってほしい」と話しています。