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2009年1月24日

 先の大学入試センター試験の「現代社会」に、次の文章があった。「国が画一的な政策を策定し対処するよりも、地方自治体が地域の実情を踏まえて対処していくことが望ましい」。市街地の空洞化を指摘する出題だった

折から、週末の雪予想に、中心市街地の国道が気になった。先日の寒波で金沢市内の国道交差点が混乱したのを思い出したからである。数年前にも混乱した交差点であり「またか」と思った人もいただろう

もっとも、道路を管理する国の出先機関職員は2、3年で代わるから「またか」の感覚も住民ほどではなかったかもしれない。雪害の教訓が役所内で継承されていないのではないかと心配する。杞憂ならば幸いだが

暖冬続きでドライバーが雪に弱くなっているのも混乱の背景にあろう。が、役所まで雪の怖さを忘れては困る。01年、04年の大雪を思い出してもらいたい。つい最近の話だ

出題の「地域の実情を踏まえて対処する」とは何か、北陸の受験生なら答えられただろう。「地方分権の推進」だと。寒さは今がピーク。大雪も受験も試練のひとつだ。果敢に挑んでほしい。


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