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アレゲなニュースと雑談サイト

Acanthopanaxによる 2004年05月02日 9時31分の掲載
あの特許とか、この特許とか部門より。

タレコミ者情報が空白の誰か 曰く、" MYCOM PC WEBの記事によると、アメリカで、インターネットおよびソフトウェア業界の発展を阻害しそうな特許の取り消しを求めるキャンペーンが開始された。先行技術を調べて再審査を要求するという、至極当たり前のことをするだけなのだが、特許をめぐる腐りきった現状を打破するため、非常に期待が持てる動きと言える。"

電子フロンティア財団(EFF: Electronic Frontier Foundation)によるThe Patent Busting Projectというキャンペーン。オンラインショッピングカート特許ハイパーリンク特許などが例示されている。

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  • dekaino (7870) : 2004年05月02日 10時28分 (#540713) ホームページ
    製造業界では、各メーカが○○技報の類の技術情報を公開する雑誌を出してます。これは既知の技出を勝手に特許にされないための手段でもあるわけです。このように簡単にアクセスできる技術情報のデータベースを作っておけば、公共の利益になりますし、特許について何も恐れることはありません。

    インターネットおよびソフトウェア業界では、このような簡単にアクセスできる技術情報のデータベースを構築することを怠ってきたのが問題なんでしょう。私見ですが、ソースコードを隠し、使用許諾ライセンスでリバースエンジニアリングを禁じないと、成り立たないようなビジネスモデルが悪なんだと思います。

    ここでいう悪とは特許制度が目指す公共の利益を損なうという意味です。
  • 役所は迅速がいいのか慎重がいいのか (スコア: 3, 参考になる)

    Anonymous Coward : 2004年05月02日 13時48分 (#540781)
    審査に5年かけていたら、技術の流行り廃りが激しいものは
    事実上無効になってしまうから迅速に通した方がいい…
    という考え方があって、まあそれも一理あるしなあ。

    一度、特許として認定したら役所のメンツにかけてひっくり
    返したくないという心理もあったのかな。面倒臭いし。
  • 特許の基本精神は (スコア: 2, 参考になる)

    Anonymous Coward : 2004年05月02日 9時49分 (#540698)
    特許法の最初に書かれてるけど、要するに「人類の発展のために、登録された技術を公開する」こと。でもそれだけでは発明者の利益が守れないので発明者の権利を保護する、ということ。

    つまり、第一義が「公開」であり、第二義として「権利の保護」があるわけ。今の特許論議は、企業の利益ばかり追求するからこれが本末転倒しているものばかり。まぁ、米国にしろ日本にしろ、同じ傾向だけどね。専門の法律家でさえ、ショウバイでこの本末転倒を積極的にやってるわけだし。

    そして結果は企業は儲からないけど法律家が儲かる、という世の中。世の中全体として非生産部門にたくさんのお金が回っていく、というのは、「非効率」そのもの。

    # 原点に戻って考えてみようや。
    • Re:特許の基本精神は (スコア: 2, 興味深い)

      locate (5848) : 2004年05月02日 16時59分 (#540838)
      >企業が利益を後回しにすることを促す法律なら、だれも特許なんてとらない。
      >(実際にパクラれたくない技術を公開していない企業は多々ある。)
      >あくまで企業が儲かるから技術革新のインセンティブになるわけで、
      >企業が儲けを優先し、そのために特許制度を利用するのは当然、というか特許制度の狙い通り。

      こちらがずれてるんじゃないかな。

      発明した企業は、その発明を公開してもしなくても、
      同発明を利用する事ができますよね。なので本来はどちらでも良い。
      特許制度がある場合には、特許を取得後に発明を公開したとしても
      公開しなかった場合に比べて、特に損害は生じない。

      それに加えて、他の企業は特許の情報を得る事によって、無駄な再発明を
      防ぐ事ができる。また他の企業はその発明を利用した新技術を開発する
      ことができるようになる。

      したがって、特許制度というのは、発明の公開を促し、それによって再発明や
      技術の独占を防ぐ事によって産業の発達を促進するためにあるのだと思います。

      特許制度は発明者に技術を独占させて、莫大な利益を得させるためにある訳ではないと
      思います。企業が特許を取るのは、特許を取る事によって儲ける事ができるからではなくて、
      自らの持つ特許をより広く公開した方が、実用化の可能性が広がり、産業の発達に
      貢献できるからでしょう。
      もちろん、発明を隠しておいた場合に、他企業が再発明してしまう可能性も
      ゼロではないので、これを防ぐ効果もあると思いますが。
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  • 再審査の料金 (スコア: 1)

    wei (16323) <yoh@flcl.org> : 2004年05月09日 7時57分 (#543313) ホームページ

    ゴミ特許取消は、米国特許制度では「再審査制度」という手続にて行いますが、これが結構イイ料金($2,520 [marushima.net])します。
    そして、一旦は審査されて登録に至った特許を潰すのですから、下手な先行技術文献では駄目で、難易度の高い無効資料調査を行わなければなりません。
    個人が気軽に出来るものではないことだけは確かです。
    恐らく、企業が潰して欲しい特許を指定して、相応の金額を払い、活動するのでしょう。
    事業形態がかなりシステマチックになってないと、破綻しそうな気もしなくもないです。

    --
    GNU is a religion. [flcl.org]
  • Re:まっとうな対処 (スコア: 3, 興味深い)

    huixteng (22050) : 2004年05月02日 11時24分 (#540730)
    ややオフトピ気味ですが、

    > 「我々は特別なんだ」論を言う人が多かったことを思えばたいしたものです。

    他業界でも、製造業の現場なんて意外に特許を書きません。
    上司も基本的に特許を評価しませんし、
    むしろ特許という言葉に対し、露骨に嫌悪感をあらわにします。

    で、そういう状況に至った背景は、
    よくよく聞いてみると、結局は

    > 単に特許調査を面倒がってただけ

    なんですねぇ。多くの場合。
    どの業界も一緒なんですかねぇ。

    あ、あと「書いた後が面倒くさい」もありますが。
    法務部門の執拗な追加資料要求とか。

    ---
    現場の特許担当で苦労しているにもかかわらず ID
    --
    閾値は 1 で
  • Re:まっとうな対処 (スコア: 2, 参考になる)

    alp (1425) : 2004年05月02日 19時33分 (#540865) ホームページ 日記
    どこだってやっていることはもともとは人海戦術です。ただ、それに対するデータベース化が進んでいるかどうか、だけです。主要国のソフトウェア特許だって調べる気になれば簡単に調べられますよ。専門の調査会社に頼む手も、特許検索専門の事務所だって多数あります。但し、かなり金がかかるわけで、それをオープンソース的手法で何とかしよう、実に真っ当で良い考え方でしょう。

    #主要国以外の特許は、そもそもその国で使わなければいいだけなので通常はほとんど問題になりません。
    #それと、審査官は基本的には既存特許ベースに先行技術を探すため、先願の少ないソフトウェア関連では見落としが多くなりがちです (事実として)。それに対しての補間の意味もあるでしょう。

  • アメリカの特許庁は、日本から見ると信じられないほど
    こんなものを権利化するなよ…
    と思うようなものを、バンバン通してしまう
    世界でも低水準で有名な特許庁だそうで。
    日本なら、新規性や進歩性がないので即日却下されそうなものが
    すぐ通ります。
    それどころか、明らかに先発明があるものに特許を与えてしまうらしいのです。

    そういう意味で、他の国なら絶対通らなかっただろう特許って意味でゴミ特許と呼んでるのではないかと
    --
    みんな幸せになればいいのに
    散歩師:漫画居士柴岡秀一
    http://www.toheart.to/%7Emanga
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