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遺棄化学兵器処理「ハルバ嶺」凍結 政府方針、事業費を大幅削減 (2/2ページ)

2009.1.23 01:30
このニュースのトピックス麻生内閣

 担当室では今年1月から3カ年の予定で再調査の試掘を開始。調査の結果、機械での回収に適さないと判断した場合、手掘りによる回収に切り替えれば、少なくとも発掘回収施設の建設費940億円が不要になると見込んでいる。

 一方、中国各地の小規模発掘事業では、建設現場など40カ所以上で出土した砲弾約4万6000発を回収し、約20カ所に貯蔵している。安倍晋三首相(当時)は19年4月、中国の温家宝首相との首脳会談でこれらの砲弾の無害化処理に「移動式処理設備」を導入することで合意した。

 この移動式処理設備が効率的に運用できることが分かれば、ハルバ嶺での処理プラントも不要になる可能性もあるため、小規模事業を先行させた方が事業効率がはるかに高いという。

 担当室は22日、移動式処理設備を入札し、神戸製鋼が30億円で落札した。移動式設備はトレーラー数台に機材を分乗し各地を巡回しながら処理作業を行う予定で、22年に南京での初稼働を目指す。費用は4年間の運用費込みで106億円を計上している。

 政府はこれらの事業方針転換で、信頼回復を図りたい考えだが、これまで投入した事業費との整合性を問われる可能性もある。また、ハルバ嶺事業凍結により、化学兵器禁止条約で定める24年4月の期限までに処理が終わらないのはほぼ確実となり、この点でも批判が上がる恐れもある。

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