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中国断定「金正日は脳卒中で障害残る」

金正日総書記
金正日総書記
Photo By 共同

 健康悪化説が伝えられている北朝鮮の金正日総書記について、中国政府が「脳卒中で倒れ、今も四肢に障害が残っている」と断定していることが14日、分かった。複数の中国筋が明らかにした。中国側が北朝鮮に派遣した医師らの情報を基に確認。9日に健康悪化が表面化して以来、脳梗塞(こうそく)や半身不随など、さまざまな情報や憶測が飛び交っていた。

 金総書記が倒れたのは8月14日で、北朝鮮側は直ちに中国に医師の派遣を要請。人民解放軍の軍医5人が派遣され、手術が行われた。術後の経過は良好だが、四肢に障害が残っている。同筋によると、「脳卒中前に近い状態まで回復するとみられるが、相当期間の静養やリハビリが必要だ」という。

 また、「(金総書記の父親の)故金日成主席は心臓発作で死去しており、心臓では致命的になる懸念があったが、頭だったのはまだ良かった」(同筋)と関係者の間で受け止められている。

 病状について北朝鮮からの外交ルートでの正式な連絡はないが、中国側は派遣した医師らの情報を基に確認した。直ちに金総書記の後継者問題に発展する事態ではないが、中国政府内では朝鮮半島情勢の不安定化を視野に米国と今後の対応を協議するべきだとの声が出ている。

 共同電によると、中国政府は公式見解としては「北朝鮮側からは(金総書記の)健康に何か問題があるとは聞いていない」(中国外務省報道官)としているが、最近、中国国内の関係部門幹部には病状について通知した。

 韓国紙「朝鮮日報」は、平壌にある指導部専用の「烽火(ボンファ)診療所」に先月20日前後から北朝鮮高官の車両が頻繁に出入りするのを米国の偵察衛星がとらえたと報じており、金総書記は同所で治療を受けているとみられる。

 金総書記の動静については、約1カ月前の8月14日に朝鮮中央通信が軍部隊視察を報じて以来途絶えた。9月9日に平壌で行われた建国60年式典では労農赤衛隊(民兵)による閲兵式だけで、本格的な軍事パレードは行われなかった。同筋は「軍事パレードを行えば、金総書記が出席しないと不自然なために民兵に切り替えた」と指摘した。

 金総書記の健康状態はここ数年良くなく、糖尿病や心臓病を患っているとされる。

[ 2008年09月15日 ]

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