【社会】チューナー買っても地デジ見られない!? 古いテレビは接続端子なし2009年1月23日 夕刊
2011年7月に予定されるテレビの地上波の完全デジタル移行で、視聴に必要な地上デジタルチューナーを買っても放送が見られない人が相次ぐ可能性が出ている。30年ほど前のアナログテレビにはチューナーに接続する端子がないためだ。 チューナーは電波から映像と音声の信号を取り出す機器で、アナログテレビ側にある映像・音声(黄、白など)の入力端子につなげば地デジ放送が見られる。現在流通しているテレビには入力端子が付いているが、1980年代ころより前の製品の多くはアンテナをつなぐ端子しかない。 このため、地デジチューナー内蔵のDVDレコーダーや生活保護世帯に無料で配られる予定の格安チューナーも古いテレビには接続できない。 入力端子のない83年製のテレビを使っている愛知県刈谷市の男性(62)は「市販のチューナーでは見られない。(アナログのままで)何の問題もなく、きれいに映るのに」と疑問を投げかける。 アンテナ用の入力端子しかない古いテレビがどれくらいあるかは不明だが、社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)によると、テレビの買い替え期間が平均7、8年で、古い製品との接続を想定していないという。 ただし、古いテレビでも、チューナーとテレビの間にアンテナ端子を使ってビデオデッキをつなげば見ることができる“奥の手”もあるが、Dpaは「古い電化製品は発火などの事故が起きる可能性があり、あまりお薦めできない」としている。
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