2009年01月23日
昨年暮れ、「戦極育成選手トライアウト」なる企画の発表がありました。私はアマ修斗東日本オープンの前日、12月20日の夜遅くにネット上でこの企画に関する記事を読んだんですが、その中に「合格者は(中略)アマチュア修斗で経験を積み…」という信じられない一文を発見しました。
戦極がノンプロにような企画を考えていて、それにシューティングジム東京が参加することは、代表の坂本さんからなんとなく聞いました。各ジムには各ジムの方針があり、そのことに関しては別に何の問題もありません。しかしその企画が「アマ修斗を利用して」行われるというなら話は別です。
私は協会の中ではアマチュア普及委員長という役割を務めています。しかし今回の件に関しては、事前に何の申し入れもありませんでした。雑誌などでは「各団体の了承を経て」という話が掲載されていましたが、私はこの件を事前に了承した覚えはありません。もちろん事前に何の話もないのですから、了承のしようもないのですが。
アマチュア修斗は日本修斗協会の認可の下に行われている格闘競技です。選手育成のみがその目的ではありませんが、大会数や競技レベルを考えると育成システムとしてはなかなか優秀なのではないかと自負しています。
個人的にはより多くの競技者にアマ修斗を経験してほしいし、他プロモーションを目指す選手にも遠慮無くアマ修斗の試合で経験値を上げて欲しいと思っています。ただ協会役員という公式の立場から発言させていただくと、少なくとも修斗以外の興行で活躍する選手の育成を目的にする積もりはありません。
「修斗」は日本修斗協会と修斗コミッションが権利を持つ登録商標です。誰も彼もが勝手に使ってよい公共物ではありません。権利者に無断で他者が自分の商売に使用することは、法律上許されないことなのです。
記事を確認してすぐに、窓口となっている可能性の高い坂本さんに電話をし、強い抗議を先方に伝えるよう要請しました。無法に対しては、やはりこちらも強い姿勢で臨まなければなりません。対応策として「戦極育成選手の公式戦出場申し込みは一切受け付けない」ことを考えざるを得ませんでした。
電話連絡から1時間後、日付変更線を超えたパラエストラ東京にワールドビクトリーロードの国保尊弘氏が謝罪と経過説明にやって来ました。素早い対応にある程度の誠意は感じましたが、だからといって「それでいい」となるほど簡単なことではありません。 解決案を聞かれた私の答えは「アマ修斗は修斗関係者のもの。辻褄を合わせるためには、戦極が修斗になるか修斗関係者になるしかありません」というもの。これでも私としては、精一杯の妥協案でした。
その後も一度話し合いが行われましたが、現時点でまだ結論は出ず。トライアウト当日の2月1日はもう目前。それまでに納得行く結論にならなければ、最初の対応策を採用するほかありません。なかなか難儀な話です。
[初出]SHOOTO NEWS 35(2009.1.18. ディファ有明大会)
戦極がノンプロにような企画を考えていて、それにシューティングジム東京が参加することは、代表の坂本さんからなんとなく聞いました。各ジムには各ジムの方針があり、そのことに関しては別に何の問題もありません。しかしその企画が「アマ修斗を利用して」行われるというなら話は別です。
私は協会の中ではアマチュア普及委員長という役割を務めています。しかし今回の件に関しては、事前に何の申し入れもありませんでした。雑誌などでは「各団体の了承を経て」という話が掲載されていましたが、私はこの件を事前に了承した覚えはありません。もちろん事前に何の話もないのですから、了承のしようもないのですが。
アマチュア修斗は日本修斗協会の認可の下に行われている格闘競技です。選手育成のみがその目的ではありませんが、大会数や競技レベルを考えると育成システムとしてはなかなか優秀なのではないかと自負しています。
個人的にはより多くの競技者にアマ修斗を経験してほしいし、他プロモーションを目指す選手にも遠慮無くアマ修斗の試合で経験値を上げて欲しいと思っています。ただ協会役員という公式の立場から発言させていただくと、少なくとも修斗以外の興行で活躍する選手の育成を目的にする積もりはありません。
「修斗」は日本修斗協会と修斗コミッションが権利を持つ登録商標です。誰も彼もが勝手に使ってよい公共物ではありません。権利者に無断で他者が自分の商売に使用することは、法律上許されないことなのです。
記事を確認してすぐに、窓口となっている可能性の高い坂本さんに電話をし、強い抗議を先方に伝えるよう要請しました。無法に対しては、やはりこちらも強い姿勢で臨まなければなりません。対応策として「戦極育成選手の公式戦出場申し込みは一切受け付けない」ことを考えざるを得ませんでした。
電話連絡から1時間後、日付変更線を超えたパラエストラ東京にワールドビクトリーロードの国保尊弘氏が謝罪と経過説明にやって来ました。素早い対応にある程度の誠意は感じましたが、だからといって「それでいい」となるほど簡単なことではありません。 解決案を聞かれた私の答えは「アマ修斗は修斗関係者のもの。辻褄を合わせるためには、戦極が修斗になるか修斗関係者になるしかありません」というもの。これでも私としては、精一杯の妥協案でした。
その後も一度話し合いが行われましたが、現時点でまだ結論は出ず。トライアウト当日の2月1日はもう目前。それまでに納得行く結論にならなければ、最初の対応策を採用するほかありません。なかなか難儀な話です。
[初出]SHOOTO NEWS 35(2009.1.18. ディファ有明大会)
(01:39)